ベルン一般情報
ベルン概要
1191年に設立され、今ではスイスで第4位の規模を誇る首都ベルン。1983年にユネスコ世界遺産に登録された旧市街は、「ツェーリンゲンの噴水(Zähringerbrunnen)」や「子どもを食べる噴水(キントリフレッサーブルンネン/Kindlifresserbrunnen)」といった100を超す歴史的な噴水や、「ツィットグロッゲ時計塔(Zytglogge Clock Tower)」、「大聖堂(Berner Münster)」、「アインシュタイン・ハウス(Einstein-Haus)」、印象的な砂岩の家々(Sandsteingebäuden)、アトリエやバー、ショップが並ぶアーチ型の地下室など見どころがたくさんあります。スイス連邦議会議事堂(Bundeshaus)や、万国郵便連合(Universal Postal Union/UPU)といった国際機関も置かれ、政治の中心地として重要な役割を果たしています。
旧市街には中世に建てられた石造りの建物が並び、その地上階はおよそ6キロにも及ぶヨーロッパ最長の石造りのアーケードになっています。そこにはマーケットやショップ、ブティックなどが連なる他、中世の地下室貯蔵庫「ケラー(Hauskeller)」を改造したレストランやショップがたくさん入っており、天井があるのでどんな天候でも楽しめます。
1513年以来クマが暮らしているベルン。ドイツ語の「熊(Bär)」がベルンの名の由来ともいわれており(諸説あり)、市の紋章のデザインにもクマが使われています。クマは、1857年まではベルン市を棲家とし、その後は専用の飼育場へ、そして2009年からはUの字型に湾曲したアーレ川(Aare)沿いの広々としたベーレンパーク(BärenPark)に居を構えています。国家重要文化財に指定されている「旧クマ飼育場」は、今でも3頭のクマの家族が自由に使えるようになっています。
自治体/行政区
ベルン州(Kanton Bern)はスイス連邦の26州のうち、人口では2番目に大きな州で、10の行政区(Verwaltungskreise)を持ちます。「ベルン=ミッテルラント区(Verwaltungskreis Bern-Mittelland)」に属するベルン市(Stadt Bern)はスイスの首都であると同時に、ベルン州の州都でもあります。
ベルン市は下記の6つの市区(Stadtteil)から成り立ち、その下にはさらに32の統計地区(Statistisch Bezirk、口語では地区(Quartiere))に区分され、それぞれ異なる目的を有しています。
第1地区 – 市内区(Innere Stadt)
統計地区1~5:ブラック・クォーター(Schwarzes Quartier)、ホワイト・クォーター(Weisses Quartier)、グリーン・クォーター(,Grünes Quartier)、イエロー・クォーター(Gelbes Quartier)、レッド・クォーター(Rotes Quartier)
第2地区 – レングガッセ=フェルゼナウ(Länggasse-Felsenau)
統計地区6~11:エンゲリード(Engeried)、フェルゼナウ(Felsenau)、ノイフェルト(Neufeld)、レンガッセ(Länggasse)、シュタットバッハ(Stadtbach)、ムエスマット(Muesmatt)
第3地区 – マッテンホフ=ヴァイセンビュール(Mattenhof-Weissenbühl)
統計地区12~17:ホリゲン(Holligen)、ヴァイセンシュタイン(Weissenstein)、マッテンホフ(Mattenhof)、モンビジュー(Monbijou)、ヴァイセンビュール(Weissenbühl)、サンドレイン(Sandrain)
第4地区 – キルヒェンフェルト=ショスハルデ(Kirchenfeld-Schosshalde)
統計地区18~23:キルヒェンフェルト(Kirchenfeld)、グリフェンヒューベリ(Gryphenhübeli)、ブルンナデルン(Brunnadern)、ムリフェルト(Murifeld)、ショスハルデ(Schosshalde)、ベウンデンフェルト)
第5地区 – ブライテンライン=ロレーヌ(Breitenrain-Lorraine)
統計地区24~28:アルテンベルク(Altenberg)、スピタラッカー(Spitalacker)、ブライトフェルト(Breitfeld)、ブライテンライン(Breitenrain)、ロレーヌ(Lorraine)
第6地区 – ビュンプリッツ=オーバーボッティゲン(Bümpliz-Oberbottigen)
統計地区29~32:ビュンプリッツ(Bümpliz)、オーバーボッティゲン(Oberbottigen)、シュテッカー(Stöckacker)、ベツレヘム(Bethlehem)
統計地区の他にも、目的別に細かく地区が分かれています:
大地区(Gebräuchlich Quartier)114区
地元に密着した行政を展開するための行政単位。地区ごとに格差が生じないようほぼ同じ規模で区分されています(同名の統計地区とは別物)。行政上の目的だけでなく、各地区コミュニティの具体的なニーズと構造を捉えるためにも役立っています。
小地区(Kleinquartiere)792区
地元に密着した行政を展開するための最小の行政単位。
学区(Schulkreise)6区
地区ごとに教育方針を決定します。
文化財保護区(Denkmalpflege Quartiere)12区
市内の歴史的地区と建造物の保存を担当し、建物目録を制作しています。これらの地区の活動は、ベルン旧市街のユネスコ世界遺産としての保存に大きく貢献しました。
商業国勢調査区(Betriebszählungsquartiere)164区
雇用構造に関する情報を得るために地区ごとに商業国勢調査を実施し、経済発展と雇用分布の分析に活用されます。
国勢調査区(Volkszählungsquartiere)292区
1980年の連邦人口家計国勢調査の際に定められ、より詳細なレベルでデータを収集するために活用されます。
Author: Tschubby, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons
郵便番号
事務手続きの簡素化を目的として1941年にドイツで導入された郵便番号。1963年にはアメリカ合衆国、ついで1964年にスイスでも郵便番号が導入されました。
スイスにおける郵便番号(postleitzahlen)は4桁で(各都市の個々の郵便ポストには6桁の郵便番号が割り当てられていることも)、ざっくりと西から東へと地理的に割り当てられています。最初の数字は地域を表し、2番目の数字はその地域の中のどこであるかを示します。3番目の数字は郵便物が輸送される鉄道路線を示していますが、道路も輸送手段となっている現在ではあまり意味はありません。4番目の数字は正確な地域を表します。首都ベルンの郵便番号は3000から3040まであります。
郵便番号はスイス郵便局のウェブサイトで調べることができます。
ベルンの公共交通機関
ベルンモービル(BERNMOBIL)はベルンの公共交通機関で、正式名はベルン市交通会社(Städtische Verkehrsbetriebe Bern/SBV)。市内には19路線を持つバス(トロリーバスを含む)と5路線を持つ路面電車/トラムが運行しています。
時刻表は下記よりダウンロードすることができます:
・停留所別時刻表(fahrplan nach haltestellen)
・路線別時刻表(fahrplan nach linien)
ベルンはまた「スイス連邦鉄道SBB CFF FFS(Swiss Federal Railways/Schweizerische Bundesbahnen)」の主要拠点でもあります。市内および周辺地域を走る通勤鉄道「ベルンSバーン(Bern S-Bahn)」をはじめ、国内および海外への広範な鉄道サービスを提供しています。主要鉄道駅であるベルン中央駅からは、チューリッヒ(Zürich)、バーゼル(Basel)、インターラーケン、ルツェルン(Luzerne)といったスイスの主要都市へ向けて、インターシティ(InterCity/IC)とインターレッジョ(InterRegio/IR)が頻繁に運行しています。さらに「TGVリリア(TGV Lyria)」と「インターシティ・エキスプレス(Intercity-Express/ICE)も運行しており、それぞれフランス、ドイツとスイスを結んでいます。
バスと路面電車
ベルンでは、主にベルンモービル社がバスと路面電車を運行しており、市内および周辺地域を網羅しています。特定の場所から行き先までの最適なルートは、ベルンモービルのウェブサイト(https://www.bernmobil.ch/en)で見つけることができます。
ゾーン分けされたバス・路面電車路線図PDFはこちら(https://www.swisstours.jp/images/ch/area_bern_libero.pdf)からダウンロードできます。
黄色い車体が目印の「ポストアウト/ポストバス(Postauto)(https://www.postauto.ch/en)」のバスは、ベルン中心部と郊外を結んでいます。バスターミナルは中央駅(Hauptbahnhof)にあり、ベルン州の地方や山岳地帯へ向かう人気の交通手段です。
バスを使った長距離移動には、さまざまな都市や国とベルンを結ぶFlixBus(https://global.flixbus.com/bus/switzerland)が便利で安価です。
運賃の支払い:
乗車券は、停留所の自動販売機、中央駅のベルンモービルショップ、またはスイス連邦鉄道(SBB)のアプリを使って購入できます。短距離の場合は割引価格が適用されます。
乗車券や定期券、パスについてわからないことがあれば、ベルン駅「ベルンモービル情報&チケットサービスセンター(Servicecenter BERNMOBIL Info & Tickets)」に行ってみましょう。デジタルチケットやアプリを含む、ベルンモービル交通機関全般についてのアドバイスの他、乗車券購入の手伝いもしてくれます。また、近隣や近郊の観光地や行き方などについても相談できます。
ベルンモービル情報&チケットサービスセンター:
住 所:Bubenbergplatz 5, 3011 Bern
電 話: 031 321 88 44
メール:kundendienst@bernmobil.ch
営業時間:月~金 09:00 – 18:00(祝日を除く)、土 09:00 – 17:00
乗車券(Billett)
「ベルンモービル・インフォメーションセンター(BERNMOBIL Information Centre)」は、ベルン市およびベルン地域の公共交通機関に関わる主要な窓口。時刻表、タッチスクリーン付き自動券売機のデモンストレーションなど、顧客サービス全般を管轄しています。
ベルンの公共交通機関の乗車券は、すべての駅とほとんどのバス停に設置されている自動販売機で購入します。自動券売機の画面は英語に切り替えることもできるので安心です。大きな駅には販売窓口もあります。バスや路面電車の車内では乗車券を購入することはできません。
乗車券は携帯電話やオンラインで購入することも可能。頻繁に公共交通機関を利用する方は、定期券を使うと便利でしょう。定期券にはおおまかに、「限定区間のみ」、「限定エリアのみ」、「スイス全土で有効」の3種類があります。
SwissPass
ベルンのみならず、スイス全土の移動とレジャーの鍵となる「SwissPass」。公共交通機関でのキャッシュレス決済も可能にし、簡易かつ安全です。80以上のスキーリゾートでスキーパスとして、また、予約したモビリティ車両(レンタカーやカーシェアリング)の開錠や、自転車や電動自転車のレンタル時のアクセス手段としても利用できます。
SwissPassは下記のトラベルカードのキャリアカードとして利用できます。
ハーフ・フェア・トラベルカード(Half Fare Travelcard/Halbtax-Abo):
スイス連邦鉄道SBB CFF FFS(Swiss Federal Railways/Schweizerische Bundesbahnen)の全路線、他のほとんどの鉄道路線、船、ポストバスが半額で利用できる他、都市交通の割引をはじめとするさまざまな割引に利用できます。大人用とユース用があり、大人用は年間190スイスフラン(2年目以降はロイヤルティ価格としてさらに20スイスフラン引き)、ユース(16歳から25歳未満)用は、年間120スイスフラン。
「ハーフ・フェア・トラベルカード・プラス(Half Fare Travelcard PLUS/Halbtax PLUS)」は、通常のハーフ・フェア・トラベルカードにあらかじめ一定額をチャージすることでボーナスが加算されるというもの。800スイスフランのチャージには200スイスフラン、1,500スイスフランには500スイスフラン、2,100スイスフランには900スイスフランがボーナスとして追加されます。
GAトラベルカード(GA Travelcard/General-Abo)
SBBをはじめとするほとんどの鉄道に加え、スイス国内の公共交通機関で利用することができます。大人用、子ども用、ユース用、25歳用、シニア用、障害者用、ペア用、家族用と各種あり、それぞれ1年払いと月払い、1等車利用と2等車利用と、細かく値段が分かれています。
リージョナル・トラベルカード(Regional Travelcard/Verbund-Abo)
スイスには約20の運賃ネットワークと地域交通機関があり、SBBはそのほとんどと関連しています。運賃ネットワークと地域交通機関をうまく組み合わせれば、公共交通機関をより便利に、より安く利用することができます。カードは1週間、1カ月間、12カ月有効のオプションから選べますが、12カ月分購入すると最大3カ月分が割引になる他、25歳未満にはさらに割引各種が適用されます。選択したルート全体が1 つの運賃ネットワーク内にある場合は、リージョナル・トラベルカードが自動的に付与されます。
ポイント・ツー・ポイント・トラベルカード(Point-to-Point Travelcard/Strecken-Abo)
公共交通機関で同じルートを頻繁に利用する場合に最適。6歳以上25歳未満は乗車運賃の割引が受けられる他、旅の全ルートがこのトラベルカードでカバーされている場合には、さまざまなレジャー施設で最大50%の割引も受けられます。
モジュラー・トラベルカード(Modular Travelcard/Modul-Abo)
ポイント・ツー・ポイント・トラベルカードとリージョナル・トラベルカードの組み合わせをより柔軟にしたカード。12カ月分を購入するとさらに大きな割引が受けられます。6歳以上25歳未満は乗車運賃の割引が受けられる他、旅の全ルートがこのトラベルカードでカバーされている場合には、さまざまなレジャー施設で最大50%の割引も受けられます。
ジュニア・トラベルカード(Junior Travelcard/Junior-Karte)
6歳以上16歳未満で、頻繁に公共交通機関を利用する子どもには、ジュニアトラベルカードが最適。保護者1名の同伴でSBBの全路線とほとんどの鉄道路線、そして船とポストバス/ポストアウトを1年間無料で、また、地元交通会社が運行するほとんどの路面電車とバス路線を無料または割引料金で利用できます。同トラベルカードの値段は、子ども1名と保護者1名につき年間30スイスフラン、4人目とそれ以上の子どもは無料になります。ジュニアトラベルカードを購入するのに保護者がスイスパス(SwissPass)を持っている必要はありません。
チルドレンズ・コ・トラベルカード(Children’s Co-Travelcard/Kinder-Mitfahrkarte)
6歳以上16歳未満の孫やゴッドチャイルド(教子)を連れて公共交通機関を利用になることが多い人に最適。SBBの全路線とほとんどの鉄道路線、船とポストバス/ポストアウトを1年間無料で利用できます。さらに、地元交通会社が運行するほとんどの路面電車とバス路線も無料、または割引料金になります。同トラベルカードの値段は、子ども1名と同伴者1名につき年間30スイスフラン。チルドレンズ・コ・トラベルカードを購入するのに同伴者がスイスパス(SwissPass)を持っている必要はありません。
上記の種トラベルカードの詳細はこちらでご確認ください。
スイスパス(SwissPass)は、公共交通機関の乗車検札時に提示を求められますので、常に携帯しておきましょう。
宿泊施設を利用する旅行者用「ベルンチケット」
ベルンに短期宿泊をする場合は、Bern Welcomeが発行しリベロが運行する「ベルンチケット(Bern Ticket)」が大変お得です(料金は宿泊料金の一部に含まれる)。市内に初めて宿泊した日から滞在中の最終日までゾーン100/101(市中央部のゾーン100とその外側のゾーン101と合わせると市内のほとんどのエリアがカバーされます)を何度でも利用できます。ベルンチケットには、グルテンケーブルカー(Gurten Funicular)、マルツィリバーンケーブルカー(Marzilibahn Funicular)、ベルン大聖堂(Bern Minster)のプラットフォームへのリフト、ベルン空港への往復乗車券も含まれます。
ベルンチケットを使うには、まずGoogle PlayまたはApp Storeで「Bern Welcome」を検索し、スマートフォンにアプリをダウンロード。ホストまたはホテルから提供された予約番号を指定の欄に入力します(エラーメッセージが表示されたら、ホストかホテル、観光案内所(info@bern.com)まで問い合わせを)。予約番号が確認されると、事前に予約していたすべてのチケットが送られてきます。該当する欄に名前(ファーストネーム)を入力した後に、「有効にする(activate)」をクリック。同伴者のチケットは、ご自身のデバイスで有効にしたり、「共有」アイコンをクリックすることで同行者とコミュニケーションチャネルで共有もできます。ベルンチケットは、ステータスが「有効」に変わりすべてのゲスト情報が入力されると、すぐに使用可能となります。ベルンチケットに記載されている個人情報は、該当する身分証明書またはパスポートと一致していることを確認しましょう。
リベロ運賃ネットワーク(Libero Liniennetz Bern)のゾーン100と101のマップはこちらでご確認ください。
割引乗車券と無料乗車券
ベルン、ドモドッソラ(Domodossola)、ルツェルン(Lucerne)、モントルー(Montreux)で有効の「ベルナー・オーバーラント・パス(Berner Oberland Pass)」。鉄道、バス、船、登山鉄道、ケーブルカーなどのフリーパスに加え、40以上の場所でさまざまな割引が受けられるパスです。ベルナー・オーバーラント(Bernese Oberland)全域で、3日間、4日間、6日間、8日間、または10日間有効のオプションの中から選べます。これまで以上に旅がシンプルで便利になります。
同伴者のいる6歳までの子どもは無料で乗車できる他、ジュニアカード(Juniorkarte)または孫カード(Enkelkarte)を持つ両親または祖父母が同伴する場合には、16歳以下の子どもでも、ほとんど無料となります。
公共交通機関の夜間サービス「ムーンライナー(Moonliner)」
ベルンでは、金曜と土曜の夜に加え、大晦日、聖木曜日の夜、イースターサンデーの夜、水曜日のドライブウェイ前夜、入場前夜、聖霊降臨祭の夜、そして連邦祝日の前夜に、夜行バスサービス「ムーンライナー(Moonliner)」が運行しています。夜間サービスには路線番号の前に「M」が付くのが目印です。ムーンライナーは中央駅前広場から出発します。
料金は昼間と同じで、夜間割増はかかりません。対象区間をカバーする「ハーフ・フェア・トラベルカード」、「GAトラベルカード」、「GAナイト」、またはリベロの定期券も使えます。ただし、日中とは異なるルートでムーンライナーを利用する場合には、出発前に、手持ちの定期券がムーンライナーの路線で有効かどうかゾーンマップで確認しましょう。有効でない区間を通る場合には、公共交通機関アプリから乗り継ぎチケットを購入する必要があります。
ムーンライナーの詳細はウェブサイトでご確認ください。
バス乗り場(出発地点)
ムーンライナー運行状況
ムーンライナー路線リスト*
*路線リストページのバス番号をクリックすると時刻表がダウンロードされます。
乗車駅と下車駅、乗車日時が分かれば、時刻表をライブで確認することができます:
公共交通機関で使える乗車券アプリ「öVプラス(öV Plus)」
öV Plusはスイスのドイツ語圏にある複数の交通会社が連携し、顧客に最高のサービスを提供するために設立。同アプリでは、公共交通機関やその他のサービスをスムーズに利用できるよう、さまざまな情報を提供し、ベルンのみならず、スイス国内のあらゆる目的地への乗り継ぎ情報が確認でき、最適な乗車券を購入することができます。
乗車券
地域限定の片道乗車券(Single Ticket/Einzelbillette)、1日乗車券(One-Way Tickets/Tageskarten)、複数区間乗車券(Multi-Journey Tickets/Mehrfahrtenkarten)、複数日乗車券(Multi-Day Tickets/Multi-Tageskarten)、地域パートナー発行の定期券から、スイス全土で有効な一般乗車券、スーパーセーバーチケット(Supersaver Tickets/Sparbillette)、セーバー1日乗車券(Saver Day Pass/Spartageskarten)、アップグレード、シティチケットが購入できます。支払いは、クレジットカード、デビットカード、トゥウィント(TWINT/スイスで広く使われているモバイル決済アプリ)、レカ-カード(Reka-Card/スイスで広く受け入れられているプリペイドカード)、Apple Pay、Samsung Pay、スイスコム・イージーペイ(Swisscom Easypay/スイスの通信会社が提供する決済サービス)で簡単に行えます。「半額トラベルカードPLUS(Half-Fare travelcard PLUS)」は、乗車券(スーパーセーバー)、1日乗車券(セーバー)、クラスアップグレード(スーパーセーバー)、犬と自転車の1日乗車券に利用できます。
複数区間乗車券、複数日乗車券、月間および年間乗車券もアプリに統括されています。アプリ内でこれらの乗車券を簡単に購入・有効化できる上、個人のニーズに合わせてカスタマイズできるため、簡単で素早い移動が可能になります。
リアルタイム・プランナー
現在地からスイス国内の任意の住所までの、あるいは任意の停留所からの予定出発便のリストが確認できます。
交通情報
あらかじめ保存した「お気に入りルート」のルート変更、イベントや道路工事などの最新情報が、プッシュ通知されます。
地図表示
レンタサイクルステーション、駐車場、レストラン、映画館、美術館、大使館など、特別な目的地から、一時的なルートや停留所の変更など、役立つ情報が地図上で確認できます。
カスタマイズ
デジタルウォレットを使って、頻繁に使う停留所やルートをお気に入りに保存したり、スイスパス(SwissPass)を追加したり、乗車券・回数券・支払い方法を管理することができます。
罰金にはご注意
LIBERO料金規則および国内料金表には「乗車前にすべての乗客が有効な乗車券を所持している必要がある」と明記されています。デジタルの乗車券にも同じルールが適用され、乗車前に携帯電話で購入を完了しておかなくてはなりません。有効な乗車券を持たずに乗車した場合、それが誤りなのか故意なのかを判断することは困難なため、乗車券所持確認の際にそのことは問われません。判断されるのは、「一部有効な乗車券を所持している状態」なのか「有効な乗車券を所持していない状態」なのかのみ。追加料金の額は、過去2年間の不正記録を考慮した上で決定されます。
「一部有効な乗車券を所持している状態」とは、「クラス変更の失敗」「追加料金の不足または誤り」「半額または割引価格の不正な乗車券の所持」「乗車券に記載されているのとは異なるルートで目的地に向かう」などが含まれます。この場合の追加料金は以下の通り(5スイスフランの定額運賃含む):
1回目:75スイスフラン
2回目:115スイスフラン
3回目:145スイスフラン
「有効な乗車券を所持していない状態」とは、「全行程に有効な乗車券または一部有効な乗車券を提示できない」ことで、全額の追加料金の支払いが求められます。ただし、「経路上の少なくとも2つの停留所で有効な国内乗車券を提示できる」、あるいは「当該路線または近隣の料金協会もしくは交通協会の乗車券を提示できる」という場合には、割引された追加料金のみの支払いとなります。有効な乗車券が提示できない場合の追加料金は以下の通り(10スイスフランの定額運賃含む):
1回目:100スイスフラン
2回目:140スイスフラン
3回目:170スイスフラン
上記以外に、下記のケースでも罰金が発生します:
「乗車券の不正使用」「虚偽の個人情報の提供*」「逃亡」:100スイスフラン
*正しい個人情報などの調査費用として:15分ごとに25スイスフラン
「30日以内の支払い期限の遵守の不履行」:40スイスフラン
「乗車券のあらゆる操作を含む偽造」:200スイスフラン
オフピーク
ベルンでは基本的に乗車券にピークやオフピークといった時間設定はありません。
スイスの他の地域では、FAIRTIQが公共交通機関向けにオフピーク時に自動的に料金を節約できる「オフピーク機能」をアプリに統合している他、早割乗車券を提供している鉄道会社もあります。
車内で忘れ物・落とし物をしたら
バスや路面電車で落とし物をしてしまったら、遺失物取扱所(Fundbüro)に届出をしましょう。24時間利用できるオンラインフォームを使うのが最も簡単で迅速な方法です。
携帯電話、ぬいぐるみ、傘、ショッピングバッグなどを車内に置き忘れてしまった場合、電話またはメールで連絡する方法もあり、翌朝、忘れ物が保管されているか確認してくれます。ドライビングサービススタッフが指定の住所まで届けてくれるオプションもあります。
メールアドレス:kundendienst@bernmobil.ch
電話:031 321 88 44 (平日の08:00 – 17:00)
タクシー
ベルンのタクシーサービスは、一般的に効率的で信頼できると考えられています。評判の良いタクシー運転手も多く、市内や周辺地域を安全に移動することで知られています。ベルンには効率的な公共交通機関もありますが、空港送迎などにはタクシーが便利で快適な移動手段といえるでしょう。
チップは乗客の判断に委ねられていますが、良いサービスを受けた場合には運賃の10~16%程度が目安です。
主なタクシー会社は以下の通り。車の種類や乗車料金はウェブサイトを参照してください:
Taxi Bern Service :+41 (0)31 535 55 55
Oriental Bern Taxi :+41 (0)31 932 11 11
Madina Taxi :+41 (0)79 218 74 49
Taximed Bern :+41 (0)31 992 66 66
Peker Taxi Bern :+41 (0)76 585 66 82
Stern Taxi :+41 (0)78 266 52 00
レンタカーとカーシェアリング
普段は公共交通機関を利用しても、必要に応じて車に乗り換えたい。そんなときに便利なのがレンタカーとカーシェアリング。「スイス連邦鉄道SBB CFF FFS(Swiss Federal Railways/Schweizerische Bundesbahnen)」ではこのようなサービスを提供する会社と提携しています。
「地元でレンタカーを借りたい」、「電車と車を併用した旅行を計画している」といった場合に、ロケーションマップから車を見つけることができます。最寄り駅名を入力し、表示方法を地図かリストから選択して検索できます。
SBBの提携会社には次のものがあります。
Mobility Carsharing
拠点約1,600カ所、所有車台数約3,000台、24時間365日の利用が可能。
+41 (0)848 824 812
Enterprise Go
アプリで簡単予約。キーレスレンタカーや片道オプションあり。
Quickrent
簡単で手頃な価格のバンレンタル。デポジット不要、待ち時間なし、オンライン予約。
その他、使っていない時間に自家用車を貸し出すP2Pカーシェアリングのプラットフォームもあります。
GoMore
ヨーロッパ最大の個人向けカーシェアリングプラットフォーム。アプリで簡単予約。
+41 (0)43 508 87 99
2EM
海外旅行や2人目のドライバーの追加料金なし、柔軟なキャンセル条件。
バイクやスクーターのレンタルやシェアリング
「ベルンロールト(Bernrollt)」は、市内で自転車を無料でレンタルできる制度。大人用・子ども用の自転車、スクーター、スケートボードなど、市内の各所で、身分証明書と少額のデポジットを払うだけで最初の4時間は無料でレンタルできます。
公共交通機関を補完する理想的な手段として人気なのが、「プブリバイク(PubliBike)」と「プブリバイク・ヴィロスポット(PubliBike Velospot)」。スイス全土をカバーするネットワークを持ち、あわせて約10,000台の自転車と電動自転車を保有しています。現在は利用ゾーンによってアプリが分かれていますが、いずれ「プブリバイク・ヴィロスポット」一本に統一されていく予定。2025年6月にリニューアルされたばかりのアプリを使って、20以上の都市で自転車と電動自転車をレンタルでき、近々、電動スクーターやカーゴバイクもその仲間に加わる予定です。
さらに、「Tap&Go」機能を使えば、電源ボタンを押して起動し、スイスパス(SwissPass)をかざしてロックを解除するだけという手軽さ。年会費もなく、プブリバイク・ヴィロスポットへの登録や、ログインなしのレンタルができます。他にも、利用地域限定の「B-Fitローカル(B-Fit Local)」や「B-Fitナショナル(B-Fit National)」のサブスクリプション、「ワンデーパス(Tageskarte)」などがあります。詳しくはこちらでご確認ください。