ヨーロッパ産チーズあれこれ

Vol.16 フェタ

ヨーロッパでは一番古い記録が残っているとされるチーズ「フェタ(FETA)」。紀元前8世紀に書かれた、古代ギリシャ詩人であるホメロスの叙事詩、『イリアス』や『オデュッセイア』に、羊乳製チーズに関する記述があり、これが現在のフェタの原形であると言われています。 2026年夏、欧米で公開中(日本では2026年9月公開予定)の映画、『オデュッセイア(The Odyssey)』では、片目の巨人サイクロプスの洞窟内に保存されている大量のチーズや、その場にいた羊の群れ、そしてこの洞窟から脱出する様子が臨場感溢れる映像で描写されており、古代ギリシャではすでに羊乳製のチーズが重要であったことが伺い知れます。…
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Vol.15 夏の醍醐味、ブッラータ

夏の盛り、純白なフレッシュチーズが眩しい太陽の光に映え、一段とおいしく感じます。この季節にぴったりのフレッシュチーズといえば、「モッツァレラ(Mozzarella)」ですが、その派生版ともいえる「ブッラータ(Burrata)」も、世界でその人気ぶりが急上昇中。 フレッシュチーズをおいしくいただくには、何よりもまず新鮮さが大切。近年では、ヨーロッパのいくつかの大都市や東京でもこれらのチーズを作るメーカーが誕生し、より多くの人が作りたての極上のおいしさを楽しめるようになりました。 Image…
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Vol.14 チーズの副産物、リコッタ

イタリアの伝統的な乳製品である「リコッタ」。硬質チーズ作りの後に残ったホエー(乳清)にクリームやミルクを加えて加熱凝固させたものであることから、ラテン語で「2度料理した」という意味の言葉、「recocta」がその名の由来といわれています。 実はその発祥は定かではなく、シチリア島をはじめとする中南部イタリア全域、さらにはフランスのコルシカ島では、ブロッチュ(Brocciu*)に代表される同じようなスタイルのチーズは古くから作られており、ティレニア海沿岸地域の伝統的な郷土料理には欠かすことのできない食材の一つでもあります。 リコッタとスモークサーモンを挟んだベーグル(左)、リコッタとフルーツコンフィチュールを乗せたワッフル ©…
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Vol.12 旬の山羊乳チーズ

果物や野菜と同様、アルチザンチーズにも旬というものがあります。ヨーロッパが夏時間となり、陽光が一層眩しくなると、ソフトな山羊乳チーズがチーズ専門店の店頭を一段と賑わします。  Dorstone(左)とSinodun Hill(右)。いずれもイギリス産の山羊乳チーズ…
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Vol.11 チーズとは?

チーズとはそもそも一体何なのか?改めてそう問われても、多くの人は答えに窮してしまうかもしれません。今回は、ヨーロッパ食文化の根幹をなすといっても過言ではないチーズ全般について、少し紐解いてみましょう。 フランスノルマンディ地域圏の首都ルーアン(Rouen)のチーズ専門店。この地域産の伝統チーズ、ヌーシャテル(Neufchâtel)が熟成違い、サイズ違いで並ぶ。 真偽の程は定かではないが、英仏100年戦争時代、フランス農婦がイギリス兵士へチーズで愛を表現したことでハート型になったという逸話がある…
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Vol.10 マンチェゴ

晩冬といえば、ヨーロッパではブラッドオレンジやセビルオレンジといった、柑橘系フルーツが食料品店を賑わす季節。ポルトガルやスペイン系のデリカテッセンを覗いてみると、金柑(kumquat)が山積みされていることもあり、日本人の私たちにとってはどこかホッとするような嬉しさがあります。 これらオレンジ系の柑橘類と相性が良いチーズといえば、スペインを代表する「マンチェゴ(Manchego)」。マドリッド南部のラ・マンチャ地方で生産されるスペイン伝統の羊乳製のハードチーズです。 かつて、茅の一種であるエスパルトを編んだバスケットや帯を使ってチーズを成型していたため、側面全体が縄のような模様になっているのが特徴です。現在は衛生面を考慮し、プラスチックの型で同様の模様が付けられています。…
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Vol.9 ラクレット

クリスマスやニューイヤーシーズンが終わる頃、ヨーロッパの多くの地域では寒さが一段と厳しくなり、気分もちょっとブルーになりがち。その分、心も体も温めてくれるようなチーズがより一層おいしく感じられる季節ともいえますね。そんなチーズの代表が、今回ご紹介する「ラクレット(Raclette)」です。 Image by…
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Vol.8 ブリア・サヴァラン

伝統的なフランスチーズの名称は、原産地に由来するものが多いのですが、著名な人物の名前がそのままチーズ名になったものがあります。 フランスの政治家であり思想家、そして美食家としても知られるブリア・サヴァラン(1755年〜1826年)。名著『美味礼讃』で、美食に関する理論を唱え、「日頃何を食べているのかを聞けば、その人物の人となりが分かる」や、「チーズのないデザートは、点睛を欠いた美女のようなもの(意訳)」など、後世に伝わる名言を残しています。 時代の流れに合わせ日本語版も新訳が刊行されるブリア・サヴァランの名著『美味礼讃』…
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Vol.7 ワールドチーズアワード

世界最大規模の国際チーズコンクールであるワールドチーズアワード、通称WCA。毎年11月中旬にヨーロッパのどこかの都市で3日間にわたって開催されます。 第37回目となる2025年大会の開催地は、スイスの首都、ベルン。前年のポルトガル、ヴィゼウ大会を大きく上回る、世界46カ国から5,244種のチーズが出品されました。 審査日の前日夕方、出品チーズの最終チェックが念入りに行われる…
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