スペイン 住まいの探し方から契約まで
住まいの探し方から契約まで
不動産会社
スペインでは街中や住宅街に不動産屋の看板がよくあります。また地元密着型の不動産会社は、ネット未掲載の優良物件を抱えていることも。
特に外国人の場合は、英語対応やビザサポートをしてくれる業者を選ぶのが安心です。仲介手数料はエリアによりますが、通常は1ヶ月分の家賃+税(賃貸の場合)が一般的。
信頼できる不動産会社のポイント。
・公式登録(API / APIAL)やCOAPI加盟業者かどうか
→ 公認不動産エージェント(Agente de la Propiedad Inmobiliaria)は資格制度あり
・物件情報が透明で、書面での説明があるか
・英語または母語で対応してくれるか(外国人には重要)
サイトや掲示板
人気のオンラインプラットフォームを使って物件を探すこともできます。これらのサイトでは、地域、予算、部屋数、ペット可否、家具付きなどで細かく絞り込み可能。
Idealista(イデアリスタ)
国内最大の物件掲載数を誇り、賃貸・売買ともに網羅。
Fotocasa
ユーザー数が多く、エリア検索や価格推移グラフも使える。
Habitaclia
カタルーニャ地方(バルセロナなど)に強み。
YaEncontre
小規模だが掲載業者が丁寧で外国人対応が多め。
賃貸契約のプロセス
スペインでの賃貸契約(Contrato de alquiler)の方法は、日本と似ている点もありますが、現地特有の手続きや法律上のポイントも多く存在します。ここでは、外国人がスペインで住まいを借りる際の賃貸契約の流れと注意点を、分かりやすく説明します。
① 物件探し
・ポータルサイト(Idealista、Fotocasaなど)や不動産会社経由で探す
・条件を絞って内見予約
・英語対応の不動産会社を選ぶと安心
② 内見(Visita)
・気になる物件があれば、内見を予約(不動産会社が仲介)
・周辺環境・家具の状態・騒音・Wi-Fi・水圧などを確認
・入居後の管理責任(オーナーか管理会社か)も聞いておく
③ 書類提出(Documentación)
貸主または不動産会社に以下の書類を提出する必要があります。
・パスポート or NIE(外国人納税者番号):必須(NIEがあればよりスムーズ)
・滞在許可証 or 学生証:ビザや学生証での本人確認も
・雇用契約書 or 所得証明:給与明細3ヶ月分、または会社のオファーレターなど
・スペインの銀行口座情報(IBAN):家賃引き落としに使用
※ 所得証明が難しい場合、保証人(avalista)や前払い(最大6ヶ月)を求められることがあります。
④ 契約締結(Firma del contrato)
・スペインの賃貸契約書は、スペイン語が基本。英語併記されることも。
・通常は 1年間契約(更新あり)
新法(Ley de Arrendamientos Urbanos)により、最大5年間自動更新されることも多い
⑤ 支払い(Pago inicial)
入居前に支払うもの:
保証金(Fianza)
家賃1~2ヶ月分。不動産会社を通じて州政府へ登録義務あり(Cataluñaなど)
最初の家賃
1ヶ月分。月の途中なら日割り計算もあり
仲介手数料(Honorarios)
通常は1ヶ月分+IVA(21%)
⑥ 入居・鍵の受け渡し(Entrega de llaves)
・鍵の受け渡し時に物件の状態を写真や動画で記録
・物件のインベントリ(Inventario)リスト(家具・設備一覧)にサインすることも
家の種類
スペインには多様な住宅形態があり、地域や用途によって名称や特徴が異なります。
アパート Piso(ピソ)
最も一般的な集合住宅。都市部に多く、1階から屋上階まで様々な広さ・間取り。
屋上付き高層住宅 Ático(アティコ)
建物の最上階。バルコニーや広いテラスが特徴で人気。
一軒家 Casa / Chalet(カサ/シャレ)
戸建て住宅。都市郊外や田舎、リゾート地に多く、庭付きが一般的。
タウンハウス Adosado(アドサド)
隣家と壁を共有する連棟住宅。郊外の住宅街で多く見られる。
独立型一軒家 Chalet independiente
完全に独立した戸建て住宅。高級住宅地などに多い。
カントリーハウス Casa rural / Finca(フィンカ)
農村部にある田舎家・農場。土地付きで広大。観光用にも使われる。
スタジオ Estudio
ワンルームの簡易住居。学生や単身者に人気。
ルームシェア Habitación en piso compartido
他人との共同生活。家の1部屋を借りる形。
観光用短期物件 Apartamento turístico
Airbnb型の短期貸し。家具・備品付き。
ゴミの収集ルール
スペインでは多くの地域で、日本のように自宅前にゴミ袋を出すのではなく、街の角や通りにある大型コンテナ(公共ごみ箱)に各自が持って行くのが一般的です。
主な分別カテゴリーは5つに色分けされています。
・茶色:有機ゴミ、生ゴミ(地域によっては設置なし)
・青色:紙・段ボールなど
・黄色:プラスチック・缶・パックなど
・緑色:ガラス、ビン類(キャップ類は除く)
・グレー/黒:その他のゴミ(不燃ごみ等)
家電・粗大ごみの出し方(Muebles y enseres)
・回収は事前予約制(各市町村の清掃局に電話やネットで予約)
・地域によっては週1回、指定曜日に出せる
・家電店で新品を買う際は、古い機器を無料引き取りしてもらえる義務(法律)あり