ハンガリー
基礎情報 2025年の祝祭日 地理 気候 サマータイム 時差 電圧 金融関連 携帯電話 ブロードバンド
基礎情報
正式国名
日本語:ハンガリー
ハンガリー語:Magyarország
英語:Hungary
首都
日本語:ブダペスト
ハンガリー語:Budapest
英語:Budapest
国土面積
93,0266km²(日本の約4分の1)、ブダペストの市域面積は525km²です。
人口
およそ972万人(世界97位)日本の約13分の1倍。人口の2割弱(約178万人)が首都ブダペストに集中しています。
在留邦人数
長期滞在者: 1,684人
永住者: 309人
合計: 1,993人(うち成人数:1,614人)
公用語
ハンガリー語98.8%、英語25.3%、ドイツ語12.6%、ロシア語2.1%、フランス語1.5%、その他5.1%(2022 est.)
民族構成
ハンガリー人84.3%、ロマ人2.1%、ドイツ人1%、その他1.2%等(2022 est.)
主な宗教
カトリック30.1%、カルビン主義者9.8%、ルーテル派1.8%、その他のキリスト教1.6%(2022 est.)
2025年の祝祭日
3月15日(土) 1848年革命記念日
5月1日(木) メーデー
8月20日(水) 聖イシュトバーンの日・建国記念日
10月23日(木) 1956年ハンガリー蜂起記念日
11月1日(土) 万聖節
12月25日(木) クリスマス
12月26日(金) セカンド クリスマス
地理
ヨーロッパの中央部(中央とされますが、歴史的には東欧に分類されたことがありました。)、北緯47度、東経15度付近にある内陸国で、国土面積は日本の北海道の約1.1倍の広さがあります。首都のブダペストは国土の中心よりやや北寄りの場所に位置しています。
西にオーストリア、スロベニア、北にスロバキア、東にウクライナ、ルーマニア、南にセルビア、南西にクロアチアに囲まれています。
国土はカルパティア山脈のふもとにハンガリー平原またはハンガリー盆地が広がり、中央を流れるドナウ川によってほぼ二分され、東には大きな支流のティサ川も流れています。国土の西部にはヨーロッパでも有数の大湖バラトン湖があり、各地に温泉が湧き出ていて、公衆浴場が古くから建設・利用されています。首都ブダペストにもセーチェーニ、ルカーチ、ゲッレールト温泉などの有名な温泉があります。もっとも温度の高い熱水泉へーヴィーズ湖を有するヨーロッパ有数の温泉大国として知られ、多くの観光客が温泉目当てに訪れています。トランシルヴァニア地方など、ルーマニアとの国境係争地帯を持っています。
気候
東の大陸性気候から西の海洋性気候、南部の地中海性気候まで、地域によって気候が異なります。平均気温と降水量を考慮すると、全体的に大陸性気候に分類され、一般的に夏は暖かく、冬は寒いのが特徴です。
平均気温(°C) | 日照時間(H) | UV Index | |
---|---|---|---|
1月 | -2.8 – 3.9 | 2.03 | 1 |
2月 | -2.0 – 6.4 | 3.07 | 2 |
3月 | 1.8 – 12.1 | 4.57 | 3 |
4月 | 6.5 – 18.4 | 6 | 5 |
5月 | 11.1 – 23.1 | 7.8 | 6 |
6月 | 14.6 – 26.7 | 8.37 | 7 |
7月 | 16.3 – 28.9 | 9.3 | 7 |
8月 | 16.0 – 28.9 | 8.47 | 6 |
9月 | 11.7 – 23.3 | 6.53 | 4 |
10月 | 6.8 – 17.1 | 4.67 | 3 |
11月 | 2.7 – 10.4 | 2.27 | 1 |
12月 | -1.8 – 4.5 | 1.7 | 1 |
サマータイム
原則的に、夏時間/サマータイム(Summer Time)は毎年3月の最終日曜日(2025年は3月30日)の午前1時に1時間時計を進め、10月最終日曜日(2025年は10月26日)の午前2時に1時間戻します。サマータイム期間中の日本との時差は-7時間となります。
時差
日本との時差は8時間、サマータイム期間中の日本との時差は7時間となります。
電圧
ハンガリーの電圧は220V(ボルト)で、周波数は50Hz。一方で日本の電圧は100V、周波数は50〜60Hzなので、日本の電化製品を利用する場合は変圧器が必要になります。
最近のパソコン、スマートフォン、シェーバーなどの電化製品は、ほとんどがグローバル対応しているので、電化製品のアダプターに「INPUT: 100〜240V」と書かれていればグローバル対応、つまり変圧器は不要ですが、ドライヤーのような消費電力が高い電化製品は、グローバル対応していないこともあるので、使用前に確認しましょう。
コンセントはCタイプが一般的ですが、SEタイプも存在します。どちらも丸い棒状のものが2本ついたプラグを差し込む形になり、どれもAタイプの日本とは形状が異なるので、日本の電化製品をハンガリーで使用する場合、プラグをこれらの形状に変換するためのアダプターが必要になります。
金融関連
ハンガリーには、外国人居住者が個々のニーズに合わせて選べる幅広い銀行があります。OTP Bank、K&H Bank、Erste、CIB Bankなどは、人気があり信頼できる大手銀行です。これらの銀行はすべて、ハンガリー全土に安全なATMに加え、窓口のある支店を保有しています。
小規模銀行でも、大手銀行と同等のサービスを提供していることが多く、質の高い金融コンサルティング、ICチップ搭載デビットカード、ハンガリーフォリントやユーロなどの複数通貨での入金オプション、そして競争力のある金融パッケージなど、多くのサービスが含まれているため、ぜひ比較検討してみましょう。
ハンガリーで銀行口座を開設するには開設手数料、銀行カード手数料、口座維持手数料がかかります。
銀行によって口座維持手数料は異なり、月額手数料、取引手数料、クレジットカード利用手数料などについて、よく確認することをお勧めします。
口座の種類
決済口座(Fizetési számla)
振替や銀行カードによる支払いを開始できる口座です。決済口座の大部分は18歳以上であれば誰でも利用できますが、学生、18歳以上のフルタイム学生、年金受給者、特定の職業(医師、弁護士など)の労働者など、特定のグループのみが利用できる口座もあります。ただし、18歳未満の方でも開設できる口座商品も、複数のサービスプロバイダーから提供されています。
基本口座(Alap fiók)
2016年10月15日以降、すべての銀行に提供が義務付けられている、固定手数料の特別な決済口座です。
預金口座(Betéti számla)
預け入れられた貯蓄を保管するために使用されます。このタイプの口座は、信用機関(一般的には銀行)のみが管理でき、銀行はその残高に対して利息を支払います。預金口座は決済口座にもなり得ます。
法人口座(Vállalati számla)
ビジネス口座には、従来の銀行商品から、オンライン銀行が提供する新しい専門オプションまで、さまざまな種類があります。
ハンガリーの銀行が管理する従来の「銀行口座」は、通常、預金口座と決済口座の両方です。
信用口座とは、通常、金融機関と締結した融資契約に関連する口座です。一部の銀行では、これらの口座から振替や銀行カードによる支払いを開始できるため、決済口座と見なすこともできます。
上記に加えて、ヘッジ口座やエスクロー口座など、別の目的を持つ口座もあります。
決済口座は、通貨、顧客基盤、機能によってグループ化することもできます。
口座を開く
① 身分証明書またはパスポート
氏名と身元を証明できる有効な写真付き身分証明書か、パスポートのいずれかが必要です。
② 住所証明書
銀行口座を開設するには、住所を証明する書類も必要です。通常は住所証明書で、居住地の住所が証明されます。住所証明書をお持ちでない場合は、住所が記載された公的書類(例:公共料金の請求書、賃貸契約書など)でも構いません。
③ 納税者番号(TAJ番号)
納税者番号(TAJ番号)は、課税や金融取引の追跡に必要となるため、銀行口座を開設する際には不可欠です。納税者番号は地方税務署が発行し、身分証明書にも記載されています。
④ 雇用証明または収入証明
給与の受け取りなどのために銀行口座を開設する場合、雇用証明または収入証明も必要になる場合があります。銀行によって規定は異なりますが、多くの場合、雇用主が発行した月収が記載された証明書で十分です。
⑤ 銀行口座に関する個人情報
口座開設の際、銀行は通常、開設したい口座の種類と利用頻度を尋ねます。銀行によって、学生口座、当座預金口座、普通預金口座、法人口座など、さまざまな口座タイプが用意されています。最適な口座を選ぶために、どのようなサービスが必要かを事前に確認しておくことをお勧めします。
銀行口座を開設するための手順 (OTP Bankの場合)
OTP Bankは緑色の外観が特徴の銀行です。
① 入り口に入り、操作盤にて券を取ります。最初はハンガリー語の設定になっているので、上のイギリスの国旗をタッチして英語に変換します。
② 英語に変換したら、1番上のRetail servicesを押すと、次の画面にOpen new accountという項目が出てくるのでそこをタッチします。
③ タッチすると自分の番号が書かれた番号のレシートが出てくるので取って待ちます。
④ 番号が書かれているスクリーンに自分の番号と担当デスクの番号が出てくるまで待ちます。番号のアナウンスはされません。
⑤ 画面に表示されたデスクの番号まで行き、あとはスタッフの言う事に従うだけです。
⑥ 必要な証明書(滞在許可証、パスポート、Address cardなど)を提出します。
⑦ 書類にサインをします。
⑧ パスワードや4桁のPINコードを決めます。(アプリの設定時などに必要なので、覚えておきましょう)
⑨ 最後に内容を確認し、書類にサインして終了です。
⑩ 口座開設後、約2週間ほどでデビットカードとPINコードが発行されます。オンラインバンキングでは、口座にログインして取引履歴を確認したり、送金、その他のサービスを利用できます。
海外送金
●お勧めの海外送金は、口座で受け取る方法が Wise 、店舗へ行って現金を直接受け取る方法、PayPal アカウントで受け取る方法があります。
●銀行を介しての海外送金の受け取りは受取人側で発生する受取手数料のほか、中継銀行手数料が請求されます。
●現金受取や PayPal での受け取りでは、銀行のような中継銀行手数料や受取手数料はかかりません。送金手数料のほか、為替手数料が上乗せされた為替レートが適用されます。
●Wise でも、中継銀行手数料や受取手数料はかかりません。さらに、為替手数料が一切上乗せされていないリアルなレートであるミッドマーケットレートが適用されて、為替レートで損をすることはありません。
通信・携帯電話
固定電話をひくよりは容易に入手できることから、最近では、ハンガリーでも携帯電話しか持っていない家庭が増えています。10年前には珍しかったスマートフォンやiPhoneも急速に普及して、今ではほとんどの人がいわゆるスマホを使っています。
ハンガリー携帯の契約体系
プリペイド式
⚫︎月々の基本料金がなく、あらかじめ入れておいた金額から使っただけ引かれ、なくなったらまた入金する契約です。日本では通話できるプランがなくなり、ネット接続だけになってしまいましたが、ハンガリーではまだ通話だけのプランが契約可能です。
⚫︎通話だけができるプランだけでなく、ネット接続もできるプランがあり、ネット接続可能なプランは月々の接続容量が1ギガなどと決まっていて、それに応じてネット接続分の料金は定額で払います。決められた容量を使い切ってしまった場合は同じ容量を追加購入してネット接続を維持します。
⚫︎通話は受けるほうが多く、家やオフィスでWIFIがつながっていて、基本外では少しネットを使用する程度、という方におすすめです。
月極式
プランによって通話時間とインターネット接続容量が設定されており、そのプランに応じた料金を月々支払って使用する方法です。
契約に必要なもの
通話のみのプリペイドSIMには特に必要なものはありませんが、月極の契約には身分を証明するパスポート、滞在許可証、IDカードのいずれかと住所、メールアドレスが必要です。電話番号も聞かれますが、ない場合は契約したSIMの番号を登録することができます。
通信会社
① Telekom(テレコム)
数年前までT-mobile(T-モバイル)という名前でした。ハンガリーでは最も歴史が古く、シェアも大きいです。
② Vodafone(ボーダフォン)
ハンガリーでのシェアはTelecomに次いで2位です。
③ Telenor(テレノア)
ハンガリーでは比較的歴史が浅く、シェアもTelecom、Vodafoneに次いで3位です。
テレノアはプランによっては料金的に安いらしく、最近使う人が増えているようです。
ブダペスト市内に限定すれば、どのキャリアを選んでも繋がり具合に大きな差はありませんが、郊外ではやはり、テレコム、ボーダフォンが強いようです。
いずれのキャリアもSIMだけでなく、端末機も提供していて、一定年契約すると端末代が安くなる、無料になるという日本と同じシステムを提供しています。
ハンガリーでの端末の入手方法
① 通信会社で契約とともに入手する方法
通信会社でSIMカードとともに購入する方法です。月極で契約して長く使用する新品を希望の場合はこの方法がお勧めです。
② 携帯電話ショップで購入する方法
携帯の修理から中古、新古、新品の携帯を販売しています。SIMフリーの携帯も特定のキャリアでSIMロックされた携帯も入手可能です。
③ 携帯メーカーのショップで購入する方法
Appleの専門店であるiStyle(Apple直営のApple Storeではない)やSamsungストアでiPhoneやGallaxyを購入することができます。こちらはすべてSIMフリーの新品です。
④ 大型家電量販店で買う方法
日本同様、大型家電量販店でも携帯端末を扱っています。Mediamarkt、メディアマルクトなどはほとんどショッピングモールに入っています。
インターネット・ブロードバンド
ハンガリーのインターネット普及率は日本と比べ少し低いようですが、ハンガリーも日本と同じくらいインターネット環境が整備されていると考えてよさそうです。
大手インターネットサービスプロバイダー(ISP)
Magyar Telekom
ハンガリー最大のISPで、個人および法人のお客様向けに幅広いインターネットプランを提供しています。光ファイバーとDSL接続に加え、IPTVやモバイルデータなどの様々な追加サービスも提供しています。
T: +36 20 20 20 200
UPC
ケーブルテレビによる高速インターネット接続を提供しており、ベーシックプランからプレミアムプランまで幅広いプランを用意しています。また、テレビサービスと電話サービスも提供しています。
T: +36 1 999 0100
Digi
光ファイバーと同軸ケーブルを使用した高速インターネットとテレビサービスを提供しています。モバイルデータプランも提供しています。
T: +36 1 777 1000
Invitel
個人および法人のお客様向けに、光ファイバー接続やDSL接続を含む様々なインターネットプランを提供しています。また、テレビサービスと電話サービスも提供しています。
T: +36 1 431 5000
Vodafone
ハンガリーでインターネット、モバイル、テレビサービスを提供する通信会社です。個人および法人のお客様向けに、高速光ファイバー接続を含む様々なプランを提供しています。
T: +36 20 929 0000
LAN(WiFi)
ハンガリーには、空港、ホテル、駅、レストラン、図書館、オープンWiFiホットスポットなど、多くのフリーWi-Fiがあります。
しかしフリーWiFiはセキュリティー的にも利便性には不安があり、個人情報を盗まれるリスクもあるので安心できる場所で使用するように心がけましょう。