基礎情報 2025年の祝祭日 地理 気候 サマータイム 時差 電圧 金融関連 携帯電話 ブロードバンド

基礎情報

正式国名

日本語:イタリア共和国
イタリア語:Repubblica Italiana
英語:Italian Republic

首都

日本語:ローマ
イタリア語:Roma
英語:Rome

国土面積

302,000km²(日本の約5分の4)うち0.02%にあたる7,210 km²が水域。
※国土は長靴型のイタリア半島とサルデーニャ島、シチリア島など周辺の島々で構成されています。独立国のバチカン市国とサンマリノ共和国が含まれます。

人口

約5,915万人(59,146,263人)(世界第25位)

在留邦人数(2024年10月現在)

定住者:5,412人
永住者:6,444人
合計:11,856人(成人9,072人)

公用語

イタリア語(ドイツ語(トレンティーノ=アルト・アディジェ州の一部)、フランス語、スロベニア語、クロアチア語)

民族構成

イタリア人(北部はドイツ系、フランス系、スロベニア系イタリア人、南部はアルバニア系、クロアチア系、ギリシャ系イタリア人が小規模に居住)

主な宗教

ローマン・カトリック(と少数のエホバ+プロテスタント含む)80.8%、イスラム4.9%、その他0.9%

2025年の祝祭日

4月21日(月) イースターマンデー
4月25日(金) イタリア解放記念日
5月1日(木) メーデー
6月2日(月) イタリア共和国記念日
8月15日(金) 聖母の被昇天祭
12月25日(木) クリスマス
12月26日(金) セントスティーブンズデー

地理

⚫︎北緯36度~46度あたりに位置し南北に長く、首都のローマは、南北に広がる国土のほぼ中心にあたる位置にあります。

⚫︎イタリアは、ヨーロッパ南部、アルプスから地中海に突出する半島と、シチリア、サルデーニャなど約70の島からなる国で、ヨーロッパ南部に位置し、陸上国境では西からフランス、スイス、オーストリア、スロベニアと接しています。また地中海を挟んで南にマルタ、チュニジア、リビアが東にクロアチア、モンテネグロ、アルバニア、ギリシャがあります。

⚫︎イタリア最北端の地は、アルト・アディジェ州(南チロル)に位置するヴィエッタ・ディタリア(Vetta d’Italia)、最南端は、シチリアのさらに南に浮かぶランペドゥーザ島にあるプンタ・ペッシェ・スパーダ(Punta Pesce Spada)、最西端はフランスとの国境に近いアルプス地帯ピエモンテ州のバルドネッキア近くのロッカ・ベルナウダ(Rocca Bernauda)、プーリア州に位置するオトラント岬は、アドリア海に面したイタリアの最東端の地点となります。

⚫︎イタリアの海岸線の全長はおよそ全長7500km(世界15位)にもおよびます。イタリア南部のアマルフィ一帯に広がる断崖絶壁の海岸(通称アマルフィ海岸)は、変化に富む特徴的な連なりを見せており、イタリア有数の景勝地として知られます。

気候

地理が多様な国のため、地中海性気候、湿潤な亜熱帯気候、海洋性気候、高山性気候など、土地によってさまざまな種類の気候が体験できます。

平均気温(°C)日照時間(H)UV Index
1月8.2 – 13.54.032
2月7.9 – 13.74.42
3月9.6 – 15.45.574
4月11.9 – 17.46.76
5月15.8 – 21.28.87
6月19.5 – 24.89.58
7月22.2 – 27.511.079
8月22.9 – 28.29.938
9月19.8 – 25.17.96
10月16.5 – 21.76.54
11月12.8 – 17.84.32
12月9.5 – 14.63.731

サマータイム

原則的に、夏時間/サマータイム(Summer Time)は毎年3月の最終日曜日(2025年は3月30日)の午前1時に1時間時計を進め、10月最終日曜日(2025年は10月26日)の午前2時に1時間戻します。サマータイム期間中の日本との時差は-7時間となります。

時差

日本との時差は8時間、サマータイム期間中の日本との時差は7時間となります。

電圧

⚫︎現在のイタリアでは日常的な電化製品にはCタイプのコンセントが主に使われています。しかし実際のイタリア国内では昔に使われていたタイプや、電力消費が大きい家電に使われるタイプなど、実は何種類かのコンセントがあります。

⚫︎イタリアはもともとLタイプというプラグのピンが平行に3つある独自のプラグを使用しており、今でもイタリアの家庭にはこの形のプラグ受けが使われています。最近ではLタイプの16A用にも対応した最強プラグも広く普及しています。

⚫︎ドイツ式プラグと呼ばれる、横に3つ差し込み穴がある”SE(F)タイプ”のプラグ受けあります。海外ではこの形状のプラグをFタイプと呼ぶのですが、日本ではSEタイプと呼びます。

⚫︎種類が多く大変かと思われますが、Cタイプの変換プラグさえあれば全てをカバーすることができます。Cタイプのプラグはヨーロッパ中のプラグ(Lタイプ、Eタイプ、SEタイプ、Kタイプなど)に対応している万能プラグで別名ユーロプラグとも言われます。

金融関連

イタリアの主な銀行は外国人が銀行口座を開設するのは非常に難しく書類を準備し、登録手続きを行う必要がありますが、イタリアに合法的に滞在し、仕事やその他の理由で有効な滞在許可を持っていいれば銀行機関のいずれかで口座を開設できます。

代表的な銀行機関

ユニクレディト
大手の金融バンク。デジタルサービスが充実しており、24時間体制のサポートセンターも用意されています。支店では、英語を話すスタッフも在中しています。

インテサ・サンパオロ
最低初回デポジットが必要ない銀行口座ですが、国際送金手数料が高額です。多くの支店では、英語が話せるスタッフも在中しています。

BNL(BNPパリバ)
主要都市にあり、郊外での支店数は多くありません。オンラインバンキングのサービスが充実しており。多言語でサービス対応しています。

FinecoBank(オンラインバンク)
費用が比較的安く、多言語でサービスを提供していますが外国人による口座開設の条件は厳しいようです。

口座の種類

当座預金口座(Conto Corrente)
日常的に使える口座です。月額料や年会費が発生する場合が多いですが、必要最低残高を維持していれば免除になる場合もあるので詳細は各銀行に確認するとよいでしょう。

定期預金口座(Conto Deposito)
一定期間資金を預けておくと高い利息が得られます。日本の定期預金口座では6ヶ月預金でも利息は平均0.23ほど。一方でイタリアの場合、6ヶ月預金の利息は3%まで上がります。

外国人に適した口座タイプ
Conto Corrente non residenti(非居住者用の当座預金口座)は、イタリアで住所がなくても作れる口座です。通常のConto Correnteよりも機能は少なめですが、国際送金やATMの引き出しには困りません。

口座を開く

口座を開設するための必要書類
・パスポート
・イタリア の 個人納税者番号(Codice Fiscale)
・近年は従来の緑色の番号のみが記載されたプラスティックカードから、イタリアの健康保険証と合併したカードに変更になりました。
・滞在許可証(Permesso di soggiorno)
・イタリアでの住所証明書・登録書(賃貸借契約書、水道光熱費の領収書など)

必要書類は銀行や支店によって異なる場合があるので、確認しましょう。場合によっては、外国人は勤務先からの追加書類や事業活動を確認する書類の提出を求められることがあります。

口座開設は、通常、銀行側の説明を受け、その後、書類にサインを記入します。サインにはブロック体は使用せず、偽装が難しい筆記体または漢字でのサインをお勧めします。理解できずにサインするのは危険なので、言葉に自信がない場合はイタリア語の話せる人についてきてもらいましょう。手続きが完了すると、後日キャッシュカードと暗証番号が別々に郵送されてきますが、届くまで2~3週間ほどかかります。

手数料

イタリアの銀行で口座を開設する場合、さまざまな手数料がかかります。

サービス料金
アカウントを持つだけで、通常は毎月、サービス料金が請求されます。

カード手数料
クレジットカード年会費は約20~50ユーロ
デビッドカード年会費は約0~30ユーロ

取引手数料
取引明細書に記載される個々の取引ごとに銀行から手数料が請求される場合があります。

現金引き出し手数料
ATM を使用して現金を引き出す場合、多くの場合手数料がかかります。同じ銀行間での取引なら無料。他の銀行との取引の場合、約1~2ユーロの手数料がかかります。

当座預金口座の利息
一部の当座預金口座では四半期ごとに利息手数料がかかります。

口座閉鎖手数料
一部の銀行は口座閉鎖手数料を請求しますので、口座開前に確認することをお勧めします。

口座取引明細書/ステートメント

ネットバンクを含むほとんどの銀行では通帳を発行していません。口座取引明細書/ステートメント(statement)は、郵送またはペーパーレス照会を選択することができます。残高は、現金自動預払機(ATM)、インターネットバンキングのウェブサイトやスマートフォンにダウンロードしたアプリでも確認できます。詳細は口座を持つ銀行に問い合わせましょう。

入金

イタリアでは、ATMでの入金はできますが、高額の入金は問題が多く、お勧めできません。マネーロンダリングが多いため、現金の取り扱いに非常に厳しくなっています。

現金引き出し

⚫︎イタリアで現金を引き出すためには、plusマークやCirrusマーク、持っているクレジットカードのマークがついているATMを選んでください。
⚫︎イタリアの郵便局(POSTE ITALIANE)を含め、たいていどこの銀行のATMでもこの表示があり、日本のカードを使っても引き出せるようです。
⚫︎ATM本体にお金が補充されていない場合やATMが故障している場合など、引き出せないこともあるので注意しましょう。
⚫︎安全面でやや不安のあるイタリアで現金を引き出す時はATMのある場所や、引き出す時間帯に気をつけてください。銀行の中にあるATM、人通りの多い場所にあるATMを選び、遅い時間帯に現金を引き出すことやできるだけ1人で引き出すことは避けましょう。

ATM

イタリア語ではATMのことを「BANCOMATTO」といいます。イタリアのATMは、次の画面に移るためにも時間がかかります。「しばらくお待ちください」と表示されても気長に待ちましょう。操作は難しくはないので、何回か使えば慣れるでしょう。

銀行内ATMの使い方は、銀行に入るためにはドアの横にあるボタンを押すか、カードを差し込んでください。

操作順
① 右上の挿入口にカードを入れてください。
② カードを入れ、イタリア語以外の言語に変える場合は、左下の「Change language」の画面をタッチして言語を選んでください。
③ 現金を引き出すためには左上のVISAマークがついている、「INTERNAT. WITHDTAWAL」をタッチしてください。
④ キーボードを使ってピンコードを入力してください。
⑤ 入れ終わったら緑色の文字で丸マークがついている「Esegui」を押します。間違えた場合は、「Cancella」を押すとやり直せます。
⑥ 引き出したい金額を選ぶページが表示されます。金額を選ぶか、希望の金額がない場合は、「OTHER」を押してください。
⑦ 「OTHER」を選び、希望する金額を入れるページが表示されたら、金額を入力し「Confirm」を押してください。
⑧ 確認のページが表示されるので問題がなければ「Confirm」を押してください。
⑨ レシートは欲しいですか?と聞かれるので、念の為にもらっておくことをお勧めします。
⑩ カードが返されます。30秒以内に引き抜かないと、機械にのみ込まれてしまうので気をつけましょう。
のみ込まれてしまったカードは、利用したATMのある銀行が保管するので、もしカードがのみ込まれてしまった場合は、銀行員に説明して返してもらいましょう。
扱う銀行員によって、カードを返してもらうために求められる必要書類が変わります。名前を言えば返してくれる銀行員もいれば、パスポートなどの身分証明書の提示を求めてくる場合もあります。
⑪ カードの後に現金が出てきます。こちらも30秒以内に引き抜かなければいけません。最後にレシートがでてきます。

暗証番号

カードを受け取った時点で暗証番号はあらかじめ決められていますが、ATM で任意の番号に変更することができます。

デビットカード

銀行口座と連動したキャッシュカードが、デビットカード(debit card)。支払い直後に即時決済されほぼ現金と同様に使えて便利ですが、預金残高額以上は使えません。
銀行によっては預金残高を超える利用の際に、当座貸越し(overdraft)ができる口座設定もあります。その手数料や利子は銀行ごとに条件が異なりますので、問い合わせてみましょう。

コンタクトレス・ペイメント

コンタクトレス・ペイメント(Contactless Payment)は、暗証番号を入力することなく、専用読み取り機にデビットカードやクレジットカードをかざすだけで支払いが可能なシステム。左のようなマークが付いていれば、日本発行のカードも利用可能です(上限額あり)。ロンドンの地下鉄やバスなどの交通機関では、オイスターカードの代わりにもなり便利。

自動引き落とし/自動振替

⚫︎毎回請求額が変わる公共料金やクレジットカード会社への返済などの口座自動引き落としはダイレクト・デビット(direct debit)、家賃など定額を銀行口座から自動振替をするにはスタンディング・オーダー(standing order)を使うと便利です。通常はインターネットバンキングやアプリを使って手続き、設定することができます。
⚫︎ダイレクト・デビットやスタンディング・オーダーを停止するときは、インターネットバンキングやアプリで、あるいは直接銀行で手続きできます。

書類の発行

残高証明などの書類やステートメントの発行/再発行は約2ユーロからです。

取引支店の変更と口座解約

口座の解約は基本的には無料ですが、手数料がかかる場合もあるので、取引銀行に確認しましょう。

ネットバンク

2025年4月の現在、イタリアでは合計43つのデジタルバンクが存在します。Wise、Revolut、N26などの欧州系デジタルバンクは銀行よりも早く口座開設ができ、お得な為替手数料と外貨両替に加えて、素早い海外送金も利用できます。

通信・携帯電話

イタリアの携帯電話のシステム

携帯電話の契約種類

⚫︎イタリアの場合、携帯電話を購入、その後、通信会社に行き、SIMカードを購入し、使えるようにするという流れが一般的です。大きなショッピングモールなどがあれば、家電量販店があるので、実物を見ながら、購入することができます。

⚫︎イタリアの代表的な通信会社はTIM、Vodafone、WINDです。このいずれかの会社で通信プランを契約し、SIMカードを購入します。各通信会社で設けている料金プランは異なるので、同じ携帯会社同士の通話やメールは無料になるなど、サービス内容も様々です。WINDは留学生向けの安いプランがあります。契約の際にはパスポートが必要です。

⚫︎イタリアの携帯会社は、TIM、vodafone、WIND、3(tre)などがあります。各携帯会社で設けている料金プランは異なり、通話とSMSのみのプランや、インターネット接続が含まれたプランなどサービス内容も様々です。WINDは留学生向けの安いプランがあります。

⚫︎日本のSIMフリー携帯電話を持っていればそれを持参しましょう。携帯電話本体の価格は様々で、通話とショートメッセージ機能のみ使えるガラケー携帯電話の場合は約30ユーロから販売していますが、iPhoneなど人気のスマートホンかなりり高額で日本で購入するより高い場合もあります。認知度の低いブランドのスマートホンであれば手軽な金額で購入が可能です。イタリアの機種によっては日本語が使用できないなど不便なこともあるので購入時には確認しましょう。

支払い(チャージ)方法

銀行引き落としのシステムはなく、毎月のプランの支払い方法はプリペイド式になります。スーパーやたばこ屋などで該当する通信会社のプリペイドカードを購入し、チャージ用の電話番号に電話をかけ、プリペイドカードに記載された番号を入力すると自分のアカウントにチャージされます。限度額を超えて使用した場合は、プリペイドカードを再度購入しアカウントにチャージします。6ヶ月間チャージがないと携帯電話番号が無効になります。

支払い方法は、主に2種類あります。

① たばこ屋(Tabacchi)やスーパーでチャージカード(プリペイドカード)を購入し、自分でチャージする方法
カード裏のスクラッチ部分を削り、チャージ専用番号に電話をしてから、記載番号を入力し、自分のアカウントにチャージします。限度額を超えて使用した場合は、プリペイドカードを再度購入しアカウントにチャージします。6ヶ月間チャージがないと携帯電話番号が無効になります。

② たばこ屋や携帯ショップで、電話番号を伝えてチャージしてもらう方法
直接、たばこ屋や携帯ショップへ行き「Vorrei ricaricare.(チャージしてください」とお店のスタッフに伝えると、「いくらチャージしますか?」と聞かるので、自分がチャージしたい費用分と携帯番号を伝えてお金を払うとその場でチャージが完了します。

※クレジットカード契約もできますが帰国時にうまく契約解除ができず、毎月引き落としが続くという問題が起こることがあるのでお勧めしません。

ブロードバンド

イタリア都市では、ブロードバンド、ワイヤレス、光ファイバーが広く利用されていますが、郊外の町では今でもダイヤルアップ、ケーブル、ADSLが利用されています。イタリアのブロードバンド環境は、残念ながら日本や他のヨーロッパのの国と比べると良いとは言えません。

ブロードバンド・プロバイダーとの契約

⚫︎イタリアには数多くのプロバイダーがありますが、Telecom Italia(TIM)が代表的で他にも、Windtre、Iliad、Vodafone、Tiscali、Fastwebなどのプロバイダーがあります。
⚫︎プロバイダーとの契約は、オンラインで行うこともできますが、直接、お店に行き詳細を相談した方が安心でしょう。インターネット接続が確立されるまで、数日から数週間を要します。
契約時に必要な書類
・クレジットカードまたは銀行の口座番号
・パスポートやイタリアのIDカード(Carta d’identità)などの身分証明書

LAN(WiFi)

⚫︎イタリアのホテルやレストラン、カフェなどでは、利用客が使える無料Wi-Fiを提供しているところが多くあります。ローマ、ミラノ、トリノ、ナポリなど、イタリアの大都市に滞在している場合は、ほとんどの観光地で公衆WiFiを利用できます。たとえば、ミラノでは、「Open Wifi Milano」という無料の公衆WiFiが、マリーノ宮や公立図書館、一部の美術館などで利用できます。
⚫︎公共のWiFiネットワークは、指定されたパスワードを入力するか、専用のプラットフォームで登録を済ませるだけで利用できるので簡単に使用できますが、サイバー犯罪者に個人情報を盗み取られる可能性のあるので、できる限りSNSやオンラインバンキング、ネットショッピングなどのウェブサイトにはログインしないようにしましょう。怪しい公衆WiFiや認識できない無線LANには接続しないようにし、接続名やIPアドレスなど、正しいWiFiアクセスポイントに関する情報を確認するようにしましょう。