スペイン
基礎情報 2025年の祝祭日 地理 気候 サマータイム 時差 電圧 金融関連 携帯電話 ブロードバンド
基礎情報
正式国名
日本語:スペイン王国
スペイン語:Reino de España
英語:Spain
首都
日本語:マドリード
スペイン語:Madrid
英語:Madrid
国土面積
506,030 km²
日本の約1.3倍の国土面積のです。
人口
約4,781万人
在留邦人数(2024年10月時点)
長期滞在者: 5,230人
永住者: 4,482人
合計: 9,712人(うち成人数:7,307人)
主な言語
スペイン(カスティージャ)語74%、カタルーニャ語、ガリシア語、バスク語、アラン語等。
※各自治州の自治憲章の定めにより、他の言語も当該自治州の公用語とすることが認められています。
民族構成
スペイン人(84.8%)、モロッコ人(1.7%)、ルーマニア人(1.2%)、その他12.3%等 (2021 est.)
主な宗教(2019〜22)
ローマン・カトリック58.2%、無神論者16.2%、不可知論者10.8%、その他2.7%、ノン・ビリーバー(無神論者との違いは!?)10.5%等 (2021 est.)
2025年の祝祭日
3月19日(水) 聖ホセの日、火祭り最終日(バレンシア、アリカンテ)
4月17日(木) 聖木曜日(ほぼ全土)
4月18日(金) グッドフライデー(全土)
4月21日(月) イースターマンデー(バルセロナ、バレンシア、アリカンテ)
4月13〜19日 セマナ・サンタ(セマナ・サンタ)
5月1日(木) メーデー(全土)
5月2日(金) マドリッドの日(マドリッド)
5月3日(土) 十字架と火の祭り(テネリフェ)
5月7日(水) 灰の水曜日(セビージャ)
5月15日(木) 聖イシドロの日(マドリッド)
5月30日(金) カナリア諸島の日(テネリフェ)
6月9〜14日 マルベージャ祭(マルベージャ)
6月12日(木) 聖ファン・デ・サアグンの日(サラマンカ)
6月19日(木) 聖体祭(グラナダ、セビージャ)
6月24日(火) 聖ヨハネ/フアン祭(バルセロナ、バレンシア、アリカンテ)
7月25日(金) 使徒サンティアゴの日(マドリッド)
8月15日(金) 聖母の昇天祭(全土)
8月19日(火) マラガ祭(マラガ)
9月8日(月) 聖母ピノの日(マラガ)
9月8日(月) サラマンカ祭(sub)(サラマンカ)
9月11日(木) カタルーニャ建国記念日(バルセロナ)
9月24日(水) ラ・メルセ祭り(バルセロナ)
10月7日(火) ロザリオの聖母の日(カディス)
10月9日(木) 聖ドニの日(バレンシア、アリカンテ)
10月12日(日) 国民の日(全土)
10月19日(日) 聖ペドロの祭り(マルベージャ)
11月1日(土) 万聖節(全土)
11月10日(月) 聖アルムデナの日(sub)(全土)
12月6日(土) 建国記念日(全土)
12月8日(月) 聖母の無原罪のお宿り(全土)
12月25日(木) クリスマス(全土)
12月26日(金) セントスティーブンズデー(バルセロナ)
地理
スペインはヨーロッパ南西部に位置する国で、イベリア半島の大部分を占めています。北はフランス、東と南は地中海、西はポルトガルと大西洋に接しています。地形は起伏に富み、中央部には「メセタ」と呼ばれる広い高原が広がっており、それを取り囲むように山脈が存在します。特に北東部のピレネー山脈や南部のシエラ・ネバダ山脈が有名です。
大きな川としては、スペイン最長のタホ川、北東のエブロ川、南部のグアダルキビール川などがあり、いずれも農業や都市の発展に重要な役割を果たしてきました。
気候は地域によって大きく異なります。地中海沿岸は夏が暑く乾燥し、冬は温暖です。内陸部は暑い夏と寒い冬が特徴で、北部は一年中湿潤で涼しく、緑が豊かです。また、アフリカ近くのカナリア諸島では一年中温暖な気候が続きます。
また、」17の自治州から成り、それぞれに独自の文化や言語を持つ地域もあります。島嶼部としては、地中海に浮かぶバレアレス諸島と、大西洋のカナリア諸島があります。
気候
変化に富んだ地形を持ち多くの山岳地帯で構成されているため、国内では幅広い気候が見られます。南部と東部の島々や海岸地域は晴天に恵まれた地中海性気候、内陸の中央部は大陸性気候、北部と北西部は海洋性気候と、主に3つの気候帯に分けることができます。
平均気温(°C) | 日照時間(H) | UV Index | |
---|---|---|---|
1月 | 1.6 –11.5 | 5 | 2 |
2月 | 2.2 – 13.7 | 5.3 | 3 |
3月 | 4.9 – 17.5 | 6.73 | 5 |
4月 | 7.1 – 19.7 | 7.13 | 6 |
5月 | 11.3 – 24.3 | 9 | 8 |
6月 | 15.9 – 30.2 | 10.33 | 9 |
7月 | 18.8 – 34.4 | 11.67 | 9 |
8月 | 18.3 – 33.8 | 11.17 | 8 |
9月 | 14.4 – 28.5 | 8.3 | 6 |
10月 | 9.9 – 21.6 | 6.8 | 4 |
11月 | 5.3 – 15.3 | 4.9 | 2 |
12月 | 2.4 – 11.9 | 4.07 | 2 |
サマータイム
開始時期:毎年3月の最終日曜日 午前2時(標準時間)に、1時間進めて午前3時になります。
終了時期:毎年10月の最終日曜日 午前3時(夏時間)に、1時間戻して午前2時になります。
時差
日本との時差は、通常時は8時間、サマータイム期間は9時間の時差となります。
電圧
電圧は220V。
コンセントのタイプは、CタイプとSEタイプ。
金融関連
主な金融機関は以下の通りです。
Banco Santander(バンコ・サンタンデール)
スペイン最大手の金融機関で、世界約40か国以上で展開しているメガバンクです。
テクノロジー投資に積極的で、デジタルバンキングも強化中。国際送金や多通貨口座など、グローバル対応に優れています。
BBVA(ビービービーアー / Banco Bilbao Vizcaya Argentaria)
メキシコ・アメリカ・南米市場に強い スペイン第2位の銀行です。
デジタル戦略が進んでおり、モバイルバンキングの利便性も高く、環境・社会・ガバナンス(ESG)投資にも注力しています。
CaixaBank(カイシャバンク)
バルセロナ(カタルーニャ地方)発祥の地域密着型の銀行。国内店舗数が非常に多く、アクセスしやすく信用度が高い銀行です。
2021年にBankiaと合併し、規模が拡大しました。
Banco Sabadell(バンコ・サバデル)
中小企業向けの融資やビジネス支援に強く、英国の「TSB銀行」を買収し、海外展開を行なっています。
口座の種類
スペインの銀行口座には、用途や利用者の状況に応じたいくつかの種類が存在します。
日常的な支払いに使う「普通口座」から、貯金や給与受け取りに特化した口座、外国人向けの口座まで多岐にわたります。
最も一般的なのが「当座預金口座(Cuenta corriente)」で、日本の普通預金口座に相当します。この口座では、デビットカードによる買い物や公共料金の引き落とし、給与の受け取りなどが可能で、多くのスペイン人や在住外国人が日常生活において利用しています。
一方で、お金を貯めたい人には「貯蓄口座(Cuenta de ahorro)」が用意されています。利息がつく口座で、資金をある程度預けておくのに適しています。
スペインで就労している人向けには、「給与振込専用口座(Cuenta nómina)」があります。これは、一定額以上の給与を定期的に受け取る条件を満たすことで、口座維持手数料が無料になるなどの特典が受けられる仕組みです。
また、スペインに住民登録していない旅行者や短期滞在者向けには「非居住者用口座(Cuenta para no residentes)」が用意されています。これは主にパスポートと非居住者証明書で開設でき、留学生や投資目的の外国人などが利用することが多いです。
その他にも、家族やパートナーと共有できる「共同口座(Cuenta conjunta)」や、学生や若者向けに特典の多い「若者・学生向け口座(Cuenta joven / estudiante)」など、利用者のライフスタイルに応じた多様な選択肢が用意されています。
口座を開く
まずは、自分の状況に合った銀行と口座の種類を選びます。スペインにはサンタンデール(Santander)、BBVA、カイシャバンク(CaixaBank)、INGなどの大手銀行があり、それぞれに普通口座、貯蓄口座、給与口座、学生用口座などのバリエーションがあります。
銀行口座を開設する際には、基本的に以下の書類が必要です。居住者の場合は、パスポートまたはIDカード、外国人識別番号(NIE)、住所を証明する書類(住民登録証や公共料金の請求書など)が求められます。非居住者の場合は、パスポートに加えて「非居住者証明書(Certificado de No Residencia)」が必要になりますが、一部の銀行ではこの証明書なしでも口座開設が可能です。
口座は、銀行の支店窓口で直接申し込む他、オンラインで開設できる場合もあります。支店での申し込みでは、必要書類を提示し、希望する口座の種類やカード(デビット・クレジット)などを選びます。その後、IBAN(口座番号)が発行され、カードが郵送されるか、即時発行される場合もあります。
開設後は、インターネットバンキングやスマートフォンのアプリを使って口座を管理できるようになります。銀行によっては、口座維持手数料が発生しますが、給与振込の登録や学生証の提示など、特定の条件を満たすことで無料になることもあります。
スペインでの銀行口座開設は、少し複雑に感じることもありますが、必要書類を揃えて正しく手続きを行えば、比較的スムーズに進めることができます。特に外国人に慣れた大手銀行を選ぶことで、英語での対応やサポートが受けられる点も安心材料の一つです。
入金
銀行振込は、現金対応ATMを使った入金で、キャッシュカードを使い、ATMの指示に従って紙幣を投入し入金するか、オンラインバンキングを利用して入金します。また、口座間振込(Transferencia)で、IBANを指定して他の口座から送金します。
最近ではBizumというモバイル送金アプリも普及しており、電話番号で即時送金が可能です。
ATM
スペインのATMでは、現金の引き出し、残高照会、振込、入金などが可能です。まずカードを挿入し、言語(スペイン語・英語など)を選び、暗証番号(PINコード)を入力します。表示されるメニューから「Sacar dinero(現金引き出し)」「Consultar saldo(残高照会)」など希望の操作を選択。引き出し時は金額を入力し、紙幣が出てきたらカードとレシートを忘れずに回収します。銀行によっては現金の入金(Ingresar efectivo)も可能で、ATMに紙幣を直接挿入します。手数料はカード発行元によって異なるため注意が必要です。
暗証番号
スペインの銀行の暗証番号(PINコード)は、キャッシュカードやデビットカードを利用する際に本人確認のために入力が求められる4桁の数字です。ATMでの現金の引き出しや、店舗でのカード決済時、オンラインバンキングの一部操作でも使用されます。
通常、カードを発行する際に銀行から初期設定された暗証番号が封書で送られてきます。多くの銀行では、セキュリティ強化のため、カード受け取り後にこの番号を自分で変更することが推奨されています。変更はATMやモバイルアプリ、インターネットバンキングで簡単に行えます。
暗証番号は他人に知られないよう慎重に管理する必要があり、連続して間違えて入力するとカードがロックされることがあります。万が一忘れてしまった場合は、銀行に再発行を申請することで新しい番号を取得することができます。
口座の解約
スペインで銀行口座を解約するには、原則として口座を開設した本人が直接手続きを行う必要があります。多くの銀行では、店舗に出向いて解約申請をするのが一般的で、オンラインでは完了できない場合もあるため注意が必要です。
まず、解約の前に口座残高をゼロにし、引き落としや入金の予定がないか確認しましょう。公共料金やサブスクリプションなどの自動引き落としが設定されている場合は、事前に変更や解約手続きが必要です。また、口座にマイナス残高があると解約できないため、必ず清算しておくことが求められます。
店舗では、パスポートやNIEカード、キャッシュカードなどを提示し、専用フォームに署名して解約手続きを行います。言語に不安がある場合は、スペイン語のサポートができる人に同行してもらうと安心です。
解約後は、証明書(certificado de cancelación)を発行してもらうことをお勧めします。これは将来のトラブル防止に役立ちます。なお、使用していない口座でも毎月維持手数料がかかるため、不要な場合は放置せず早めの解約が望ましいです。
コンタクトレス・ペイメント
スペインにおけるコンタクトレス・ペイメントは、非接触型の決済方法として広く普及しています。この支払い方法は、クレジットカードやデビットカード、スマートフォン、スマートウォッチなどのデバイスを、専用のリーダーにかざすだけで即座に支払いが完了する便利な仕組みです。NFC(近距離無線通信)技術を用いており、レジでの待ち時間を大幅に短縮できます。
スペインではVisaやMastercardをはじめとする主要なカードブランドがコンタクトレス決済に対応しており、スーパーマーケットやカフェ、公共交通機関など多くの場所で利用可能です。特に小額決済では、暗証番号の入力が不要なため、スムーズかつ衛生的な取引が可能です。一方で、高額の支払いの場合や一定回数の取引後には、セキュリティ確保のため暗証番号入力が求められることもあります。
また、Apple PayやGoogle Pay、Samsung Payなどのモバイルウォレットもスペインで広く利用されており、スマートフォンでのコンタクトレス決済が日常的に行われています。このように、スペインのコンタクトレス・ペイメントは利便性と安全性を兼ね備え、現金に代わる主要な支払い手段として定着しています。
ネットバンク(オンラインバンク)
スペインのネットバンク(オンラインバンク)は、従来の店舗を持たず、インターネットを通じて全ての銀行サービスを提供する新しい形態の銀行です。代表的なネットバンクには、オランダ系のINGやスペイン国内のEVO Bancoなどがあり、スマートフォンやパソコンから簡単に口座開設、残高確認、振込、カード管理などが可能です。
携帯電話
Movistar(モビスター)
国内全域で非常に広いネットワークを持つスペイン最大の通信会社。
高速インターネットや5Gをはじめ、携帯電話、インターネット、テレビ、固定電話をセットで契約するプランもあり、観光客向けにプリペイドSIMも用意しています。
Vodafone(ボーダフォン)
世界的に展開している大手通信キャリアです。高速インターネットと5Gを提供。英国を拠点としており、外国人向けのプランが豊富で国内外のローミングプランが充実しています。
Orange(オレンジ)
スペインでも人気のフランス大手キャリア。4Gや5Gを提供し、インターネットプランが豊富。プリペイドSIMカードも取り扱っており、観光客向けにも便利です。
Yoigo(ヨイゴ)
格安プランを提供するキャリア。基本的にオンライン契約が多く、カスタマーサービスが充実しています。
Masmovil(マスモビル)
格安でインターネットやモバイルサービスを提供するキャリア。安価な通信プランが多く、特にデータ通信が安い。比較的新しい会社ですが、人気急上昇中のブランドです。
ブロードバンド
スペインのブロードバンドは、ヨーロッパの中でも比較的進んでいます。
都市部では光ファイバー(FTTH)の普及率が高く、通信速度も高速で安定しており、特にマドリードやバルセロナなどの大都市では、1Gbps以上のプランが一般的です。一方、農村部や山間部ではカバー率がやや劣り、ADSLや4G通信に頼る地域も一部あります。
主なインターネットプロバイダーには、Movistar(テレフォニカ)、Vodafone、Orange、MásMóvilなどがあり、競争が激しいため料金も比較的リーズナブルです。また、モバイル回線も整備されており、5Gサービスも都市部ではすでに利用可能です。
全体として、スペインは高速インターネットへのアクセスが広く行き渡っており、テレワークや動画配信などにも十分対応できる環境が整っています。
Movistar
光ファイバー、ADSLでスペイン最大。高品質だがやや高め。
Orange
光ファイバー、モバイル 外資系だがカバー範囲広い。
Vodafone
光ファイバー、モバイルパッケージ割引が多い。
MásMóvil / Yoigo
光ファイバーで安価なプランが人気。地方にも強い。