コトルの歴史はローマ時代までさかのぼり、ハンガリー王国やベネチア、そしてユーゴスラビアなどの支配を経て今に至ります。コトル湾のはるか向こうにはアドリア海が広がり、後ろは崖という、港湾要塞都市にぴったりの地形です。アクセスはクロアチアの世界遺産、ドゥブロブニクから車で2時間弱。レンタカーを利用してドライブを楽しみながら世界遺産2カ所を巡ってみてはいかがでしょうか?

猫ちゃんがのんびりくつろぐ、旧市街の石畳の路地
Photo by Roman Odintsov
かつて要塞だった旧市街は石造りの城壁で囲まれ、今でも中世の雰囲気を醸し出しています。城壁に上ることもでき、インフォメーションで手に入れた地図を片手に、1時間もあれば散策できる上、車両禁止のため安心して散策することができるのも魅力です。
迷路のように入り組んだ路地には、カフェやレストラン、土産物店などが並びます。石畳を散歩していると、のんびりとくつろぐ猫たちがそこここに。人が近づいても逃げることもなく、撫でさせてもくれます。なんでもその昔、ネズミから積み荷を守るためコトルに入港する船で飼われていた猫たちが上陸し、旧市街のネズミやヘビなどを退治したことが住民にたいそう喜ばれ、それ以来、大切にされてきたのだとか。

ドライブで通った絶景ポイント。三角に突き出た手前の部分が旧市街
そんなコトルを一望にできるスポットは旧市街の裏の崖の上にいくつかあり、約4キロ半の道のりはハイキングをするにもよいでしょう。天気が良ければ遠くアドリア海のきらめきも楽しめます。(車で上る場合は、行きだけでも40分は見ておきましょう。)
さらに、約14キロほど離れたペラストから船で渡ることができる島には、「岩礁の聖母教会」があり、内部を見学することもできます。

手前が「岩礁の聖母教会」で、右手奥の島の中に立つのが修道院
Photo by Boris Hamer
ドゥブロブニクから車でコトルに行くなら、途中フェリーを使って入り組んだコトル湾を巡るルートがお勧めです。湾沿いに点在するビーチは海の底まで見えるほど高い透明度、人気もなくオーバーツーリズムとは無縁の空間が広がっています。

© Daciana Cristina Visan
最後に、宿泊先のマダムにいただいたアドバイスを一つ。クロアチアとモンテネグロの国境を越えるときは、それぞれの国でパスポートチェックがあるので、朝の観光バスラッシュアワーを避けることが賢明です。
投稿者プロフィール
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ティナ 田中
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スウェーデン在住 フリーランスライター・翻訳者
主にウェブ媒体に旅行記事などを取材・執筆する。
各国各地の食、文化、生活・エコロジー、絵本事情などを興味深く探検中。
その傍らそのフリースタイルスキーの国際ジャッジとして、オリンピックをはじめ国際・国内大会のジャッジを務める。
https://living-in-eu.com/european-cities/202509_montenegro_kotorhttps://living-in-eu.com/wp-content/uploads/2025/09/2509_05_montenegro_top.jpghttps://living-in-eu.com/wp-content/uploads/2025/09/2509_05_montenegro_top-150x150.jpgティナ 田中コトルの歴史はローマ時代までさかのぼり、ハンガリー王国やベネチア、そしてユーゴスラビアなどの支配を経て今に至ります。コトル湾のはるか向こうにはアドリア海が広がり、後ろは崖という、港湾要塞都市にぴったりの地形です。アクセスはクロアチアの世界遺産、ドゥブロブニクから車で2時間弱。レンタカーを利用してドライブを楽しみながら世界遺産2カ所を巡ってみてはいかがでしょうか?
猫ちゃんがのんびりくつろぐ、旧市街の石畳の路地
Photo by Roman Odintsov
かつて要塞だった旧市街は石造りの城壁で囲まれ、今でも中世の雰囲気を醸し出しています。城壁に上ることもでき、インフォメーションで手に入れた地図を片手に、1時間もあれば散策できる上、車両禁止のため安心して散策することができるのも魅力です。
迷路のように入り組んだ路地には、カフェやレストラン、土産物店などが並びます。石畳を散歩していると、のんびりとくつろぐ猫たちがそこここに。人が近づいても逃げることもなく、撫でさせてもくれます。なんでもその昔、ネズミから積み荷を守るためコトルに入港する船で飼われていた猫たちが上陸し、旧市街のネズミやヘビなどを退治したことが住民にたいそう喜ばれ、それ以来、大切にされてきたのだとか。
ドライブで通った絶景ポイント。三角に突き出た手前の部分が旧市街
そんなコトルを一望にできるスポットは旧市街の裏の崖の上にいくつかあり、約4キロ半の道のりはハイキングをするにもよいでしょう。天気が良ければ遠くアドリア海のきらめきも楽しめます。(車で上る場合は、行きだけでも40分は見ておきましょう。)
さらに、約14キロほど離れたペラストから船で渡ることができる島には、「岩礁の聖母教会」があり、内部を見学することもできます。
手前が「岩礁の聖母教会」で、右手奥の島の中に立つのが修道院
Photo by Boris Hamer
ドゥブロブニクから車でコトルに行くなら、途中フェリーを使って入り組んだコトル湾を巡るルートがお勧めです。湾沿いに点在するビーチは海の底まで見えるほど高い透明度、人気もなくオーバーツーリズムとは無縁の空間が広がっています。
© Daciana Cristina Visan
最後に、宿泊先のマダムにいただいたアドバイスを一つ。クロアチアとモンテネグロの国境を越えるときは、それぞれの国でパスポートチェックがあるので、朝の観光バスラッシュアワーを避けることが賢明です。
ティナ 田中ティナ
田中auther06@a-concept.co.ukEditorスウェーデン在住 フリーランスライター・翻訳者
主にウェブ媒体に旅行記事などを取材・執筆する。
各国各地の食、文化、生活・エコロジー、絵本事情などを興味深く探検中。
その傍らそのフリースタイルスキーの国際ジャッジとして、オリンピックをはじめ国際・国内大会のジャッジを務める。Living in Europe