地球上の生き物にとって非常に身近な紫外線(以下UV)。 実は、 カルシウムを代謝する際に重要な役割を果たすビタミンDを皮膚で合成するために必要なものなのです。 しかしUVを浴び過ぎてしまうと、 日焼けやシミ、シワなどの原因となる他、 長期的には良性/悪性の腫瘍や白内障等を引き起こす可能性も否めません。
最適なUV量には個人差がありますが、 浴び過ぎに注意しながら上手に付き合っていくことが大切です。
紫外線(UV – Ultraviolet Light)
イタリア語 Luce Ultravioletta
オランダ語 Ultraviolet Licht
スペイン語 Luz Ultravioleta
チェコ語 Ultrafialové Světlo
ドイツ語 Ultraviolettes Licht
ハンガリー語 Ultraibolya Fény
フランス語 Lumière Ultraviolette
ポーランド語 Światło Ultrafioletowe
健康への影響
サンバーン(sunburn)とサンタン(suntan)は、日本語ではいずれも「日焼け」と訳されますが、サンバーンはUVに当たってから数時間後に皮膚が赤くなることで、サンタンはその赤みが引いた数日後に、数週間から数カ月にわたって肌が黒っぽくなることを指します。
過去数十年間のヨーロッパのUV量は、一部の地域では増加し、他の地域では減少するなど、大きく変化しています。また気候変動に伴う気温上昇により、人々は屋外で過ごす時間が増え、さらに薄着になることでUV曝露が増す傾向にあります。予防措置を講じなければ、UVレベルの上昇が皮膚がんの増加につながる可能性は十分に考えられます。一方で、猛暑になると屋外で過ごす時間は逆に短くなりUVへの曝露が減少するという現象もあります。
過度のUV曝露による健康への影響としてよく知られているのは、細胞、線維組織、血管の退行性変化と、それによって引き起こされる非黒色腫皮膚がん(扁平上皮がん)の危険性が生涯にわたって続く可能性です。特に小児期に日焼けを引き起こす高線量のUVに定期的に晒されていると、後に黒色腫の発生にもつながりかねません。悪性黒色腫(メラノーマ)は日焼けしやすい肌タイプの人に多く見られ、より深刻な部類の皮膚がんとして、がんによる死亡原因の一つにもなっています。
UV放射線への長期曝露は、白内障やその他の眼疾患の発症にも関与しており、視力障害の大部分の原因となっていることはヨーロッパ以外の多くの国でも指摘されています。光過敏症による異常な皮膚反応(光線皮膚炎や薬物に対する光毒性反応など)が起こる可能性もあります。
しかし悪影響ばかりではありません。少量のUVは骨の健康に必要なビタミンDの合成や免疫機能に不可欠で、乾癬などの皮膚疾患対策にも効果があります。特に高緯度地域では、適度に日光を浴びることは健康にとって大変有益です。

UVに関する取り組み
2006年に出された「EU光放射線指令」では、雇用者の目や皮膚への人工光放射線の被ばく限度値が定められていますが、自然光放射線(日光)への被ばくは対象となっていません。しかし、労働者保護に関するEU枠組み指令(89/391/EEC)では、雇用主は雇用者の安全と健康を業務に関連するあらゆる側面(自然光放射線を含む)で確保する義務があると規定されています。ヨーロッパの「がん撲滅計画」も、職場でのUVなどの被ばくから生じるリスクから屋外労働者を保護することを目的としています。また一般市民に対しても、過度の日光を避け、日焼け止めを使用するよう呼びかけています。
UVについて詳しく説明したPDFファイル形式の冊子(日本の環境省制作)がオンラインで閲覧できますので、参考にしましょう:紫外線環境保険マニュアル
UVインデックス値の意味

https://living-in-eu.com/health/202506_vol02_uvhttps://living-in-eu.com/wp-content/uploads/2025/06/02_2506_uv.jpghttps://living-in-eu.com/wp-content/uploads/2025/06/02_2506_uv-150x150.jpgLiE 編集部地球上の生き物にとって非常に身近な紫外線(以下UV)。 実は、 カルシウムを代謝する際に重要な役割を果たすビタミンDを皮膚で合成するために必要なものなのです。 しかしUVを浴び過ぎてしまうと、 日焼けやシミ、シワなどの原因となる他、 長期的には良性/悪性の腫瘍や白内障等を引き起こす可能性も否めません。
最適なUV量には個人差がありますが、 浴び過ぎに注意しながら上手に付き合っていくことが大切です。
紫外線(UV – Ultraviolet Light)
イタリア語 Luce Ultravioletta
オランダ語 Ultraviolet Licht
スペイン語 Luz Ultravioleta
チェコ語 Ultrafialové Světlo
ドイツ語 Ultraviolettes Licht
ハンガリー語 Ultraibolya Fény
フランス語 Lumière Ultraviolette
ポーランド語 Światło Ultrafioletowe
健康への影響
サンバーン(sunburn)とサンタン(suntan)は、日本語ではいずれも「日焼け」と訳されますが、サンバーンはUVに当たってから数時間後に皮膚が赤くなることで、サンタンはその赤みが引いた数日後に、数週間から数カ月にわたって肌が黒っぽくなることを指します。
過去数十年間のヨーロッパのUV量は、一部の地域では増加し、他の地域では減少するなど、大きく変化しています。また気候変動に伴う気温上昇により、人々は屋外で過ごす時間が増え、さらに薄着になることでUV曝露が増す傾向にあります。予防措置を講じなければ、UVレベルの上昇が皮膚がんの増加につながる可能性は十分に考えられます。一方で、猛暑になると屋外で過ごす時間は逆に短くなりUVへの曝露が減少するという現象もあります。
過度のUV曝露による健康への影響としてよく知られているのは、細胞、線維組織、血管の退行性変化と、それによって引き起こされる非黒色腫皮膚がん(扁平上皮がん)の危険性が生涯にわたって続く可能性です。特に小児期に日焼けを引き起こす高線量のUVに定期的に晒されていると、後に黒色腫の発生にもつながりかねません。悪性黒色腫(メラノーマ)は日焼けしやすい肌タイプの人に多く見られ、より深刻な部類の皮膚がんとして、がんによる死亡原因の一つにもなっています。
UV放射線への長期曝露は、白内障やその他の眼疾患の発症にも関与しており、視力障害の大部分の原因となっていることはヨーロッパ以外の多くの国でも指摘されています。光過敏症による異常な皮膚反応(光線皮膚炎や薬物に対する光毒性反応など)が起こる可能性もあります。
しかし悪影響ばかりではありません。少量のUVは骨の健康に必要なビタミンDの合成や免疫機能に不可欠で、乾癬などの皮膚疾患対策にも効果があります。特に高緯度地域では、適度に日光を浴びることは健康にとって大変有益です。
UVに関する取り組み
2006年に出された「EU光放射線指令」では、雇用者の目や皮膚への人工光放射線の被ばく限度値が定められていますが、自然光放射線(日光)への被ばくは対象となっていません。しかし、労働者保護に関するEU枠組み指令(89/391/EEC)では、雇用主は雇用者の安全と健康を業務に関連するあらゆる側面(自然光放射線を含む)で確保する義務があると規定されています。ヨーロッパの「がん撲滅計画」も、職場でのUVなどの被ばくから生じるリスクから屋外労働者を保護することを目的としています。また一般市民に対しても、過度の日光を避け、日焼け止めを使用するよう呼びかけています。
UVについて詳しく説明したPDFファイル形式の冊子(日本の環境省制作)がオンラインで閲覧できますので、参考にしましょう:紫外線環境保険マニュアル
UVインデックス値の意味LiE 編集部LiE 編集部
toyo@a-concept.co.ukAdministratorLiving in Europe