アメリカ合衆国で始まった「父の日」。ヨーロッパでは、アイルランド、イギリス、オランダ、ギリシャ、スロヴァキア、トルコ、フランスなど、日本と同様、6月の第3日曜日に祝う国が多いものの、世界的にはかなりばらつきもあります。実際、4月を除いて毎月のように世界のどこかで父の日が祝われていることをご存じでしょうか。

多くのカトリックの国々における父の日は、幼いイエスとマリアを守った「守護の聖人」サン・ジョゼッペ(聖ヨセフ)を讃える3月19日に祝うことが多いようです。国民の約8割がカトリック教徒であるイタリアも然り。

イタリアではこの特別な日に、「ゼッポーレ・ディ・サン・ジュゼッペ(Zeppole di San Giuseppe)」、略して「ゼッポーレ(Zeppole)」という伝統的なお菓子をいただく習慣があります。一説によると、大工だったサン・ジョゼッペが副業で「揚げ物屋」を営んでいたことから、この揚げ菓子をサン・ジョゼッペの祝日に食べるようになったのがその始まりなのだとか。

一口にゼッポーレといっても、10の州それぞれで他州とは異なる特徴を持つゼッポーレが楽しめます。発祥地とされるナポリでは、油で揚げたシュー生地の上にカスタードクリームやペイストリークリームに、少し渋みのあるアマレーネ(砂糖とアルコール漬けのブラックチェリー)を載せたものが一般的ですが、トスカーナではシンプルな揚げドーナツ風の「フリテッレ・サン・ジュゼッペ(Frittelle di San Giuseppe)」、プーリア、カラブリア、カンパーニャではシュークリームのような「ビエネ・ディ・サン・ジュゼッペ(Bignè di San Giuseppe)」、シチリアではクリームチーズを詰めた「スフィンチェ・ディ・サン・ジュゼッペ(Sfince di San Giuseppe)」などがある他、揚げずにオーブンで焼くヘルシータイプのゼッポーレもあります。最近では、父の日のみならず1年を通して提供しているカフェや菓子屋もあり、その人気のほどがうかがえます。

見た目はボリュームたっぷりですが、シュー生地の食感が軽いので、ペロッと食べられてしまいます。イタリアを訪問の際にゼッポーレを見かけたら、ぜひお試しください。

イメージ画像

基本のゼッポーレの材料
A シュー生地(サイズにより8〜12個分):水300cc、バター80g、中力粉300g、塩5g、全卵300g
B トッピング:粉砂糖、カスタードクリームまたはペイストリークリーム、アマレーネ
その他:揚げ油(キャノーラ油。入手できなければオリーブ油以外の油)

下準備
紙に直径8センチメートルの円をシューの個数分描く
クッキングシートを1辺10センチメートルの正方形にカットする
中力粉はふるっておく

作り方
①水、バター、塩を鍋に入れ、弱火でバターを溶かし、溶けたら強火にして沸騰させる。
②火を止め、中力粉を加えて練る。
③粉気がなくなったらボウルに移し、溶いた全卵を少しずつ加える。
④星口金が付いた絞り袋に③を入れ、クッキングシートを乗せた円の上に、つぶしながら2段に絞る。
⑤180℃の油に生地を入れ、クッキングシートを外す。油の温度を140℃〜150℃に下げ、両面を約30秒ずつ揚げる。揚げ時間はシューの大きさにもよるので、きれいな焼き色が付くのを見極めて。
⑦油を切って冷まし、粉砂糖をたっぷりふってクリームとアマレーネをトッピングして出来上がり!

イタリアでも場所によっていろいろなバリエーションがあるゼッポーレ © Freepik(左)

https://living-in-eu.com/wp-content/uploads/2026/03/14_2603_zeppole_top.jpghttps://living-in-eu.com/wp-content/uploads/2026/03/14_2603_zeppole_top-150x150.jpgLiE 編集部アメリカ合衆国で始まった「父の日」。ヨーロッパでは、アイルランド、イギリス、オランダ、ギリシャ、スロヴァキア、トルコ、フランスなど、日本と同様、6月の第3日曜日に祝う国が多いものの、世界的にはかなりばらつきもあります。実際、4月を除いて毎月のように世界のどこかで父の日が祝われていることをご存じでしょうか。 多くのカトリックの国々における父の日は、幼いイエスとマリアを守った「守護の聖人」サン・ジョゼッペ(聖ヨセフ)を讃える3月19日に祝うことが多いようです。国民の約8割がカトリック教徒であるイタリアも然り。 イタリアではこの特別な日に、「ゼッポーレ・ディ・サン・ジュゼッペ(Zeppole di San Giuseppe)」、略して「ゼッポーレ(Zeppole)」という伝統的なお菓子をいただく習慣があります。一説によると、大工だったサン・ジョゼッペが副業で「揚げ物屋」を営んでいたことから、この揚げ菓子をサン・ジョゼッペの祝日に食べるようになったのがその始まりなのだとか。 一口にゼッポーレといっても、10の州それぞれで他州とは異なる特徴を持つゼッポーレが楽しめます。発祥地とされるナポリでは、油で揚げたシュー生地の上にカスタードクリームやペイストリークリームに、少し渋みのあるアマレーネ(砂糖とアルコール漬けのブラックチェリー)を載せたものが一般的ですが、トスカーナではシンプルな揚げドーナツ風の「フリテッレ・サン・ジュゼッペ(Frittelle di San Giuseppe)」、プーリア、カラブリア、カンパーニャではシュークリームのような「ビエネ・ディ・サン・ジュゼッペ(Bignè di San Giuseppe)」、シチリアではクリームチーズを詰めた「スフィンチェ・ディ・サン・ジュゼッペ(Sfince di San Giuseppe)」などがある他、揚げずにオーブンで焼くヘルシータイプのゼッポーレもあります。最近では、父の日のみならず1年を通して提供しているカフェや菓子屋もあり、その人気のほどがうかがえます。 見た目はボリュームたっぷりですが、シュー生地の食感が軽いので、ペロッと食べられてしまいます。イタリアを訪問の際にゼッポーレを見かけたら、ぜひお試しください。 イメージ画像 基本のゼッポーレの材料 A シュー生地(サイズにより8〜12個分):水300cc、バター80g、中力粉300g、塩5g、全卵300g B トッピング:粉砂糖、カスタードクリームまたはペイストリークリーム、アマレーネ その他:揚げ油(キャノーラ油。入手できなければオリーブ油以外の油) 下準備 紙に直径8センチメートルの円をシューの個数分描く クッキングシートを1辺10センチメートルの正方形にカットする 中力粉はふるっておく 作り方 ①水、バター、塩を鍋に入れ、弱火でバターを溶かし、溶けたら強火にして沸騰させる。 ②火を止め、中力粉を加えて練る。 ③粉気がなくなったらボウルに移し、溶いた全卵を少しずつ加える。 ④星口金が付いた絞り袋に③を入れ、クッキングシートを乗せた円の上に、つぶしながら2段に絞る。 ⑤180℃の油に生地を入れ、クッキングシートを外す。油の温度を140℃〜150℃に下げ、両面を約30秒ずつ揚げる。揚げ時間はシューの大きさにもよるので、きれいな焼き色が付くのを見極めて。 ⑦油を切って冷まし、粉砂糖をたっぷりふってクリームとアマレーネをトッピングして出来上がり! イタリアでも場所によっていろいろなバリエーションがあるゼッポーレ © Freepik(左)